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2024年06月27日 18時44分

椎葉村の旧児童館をリユース 人気の豆腐屋再興へ

26市町村みやざき元気プロジェクト、今週は椎葉村ウィークです。
27日は新型コロナの影響で閉鎖した宮崎県椎葉村の豆腐工場の話題をお伝えします。
工場再開の場所に選んだのは、豆腐職人の思い出も詰まったある施設でした。

(早瀬純哉記者)
「改修工事の始まった施設にきています。こちらご覧ください。遊戯室と書いていたり貼り紙が貼られていたりと、まだ児童館の面影が残っています。」

村の中心部から車で40分、椎葉村不土野の旧向山児童館です。
6月20日から豆腐工場に改修する工事が行われています。

工事を行うのは、福岡県に本社を置き健康食品や化粧品を販売するJIMOS。
JIMOSは、椎葉村で22年間豆腐づくりをしていた「豆腐の盛田屋」の事業を2022年に承継しました。

(JIMOS 北前開伸さん)
「椎葉村の湧き水が豆腐作りに最も適しているということで、職人がいろいろな水を探し求めた結果、『ここの水をつかって豆腐をつくっていこう』とこの地で創業した。」

盛田屋の豆腐工場があったのは、児童館と同じ不土野。
湧き水を使った『汲み出し豆腐』は、完全に固まる前にお椀を使って汲み出すことで柔らかく仕上がるのが特徴です。
通常の1.5倍濃い豆乳を使うことで甘くなめらかな味わいとなり、県内の飲食店などで取引される人気商品でした。

しかし、新型コロナの影響でおととし豆腐工場は閉鎖。
JIMOSに事業承継した後も豆腐づくりは2年間行われていませんでした。

(JIMOS 北前開伸さん)
「地元の皆様からまた盛田屋の豆腐食べたいなという声はいただいていた。我々もどうにかしてもう一度この豆腐を作っていくことができたらなと思っていた。」

新しい会社のブランド商品として再スタートを切った「豆腐の盛田屋」。
使われなくなった村の施設を3年間無料で貸し出し地域活性化につなげる椎葉村の制度を活用して、豆腐工場を再建することになりました。

(豆腐職人 椎葉敬志さん)
「ようやく始まったなという感じです」

工場の再建を心待ちにしている一人、椎葉敬志さんです。
椎葉さんは旧椎葉工場が閉鎖する直前まで豆腐づくりをしていました。
新工場唯一の豆腐職人です。

(豆腐職人 椎葉敬志さん)
「(豆腐を)口に入れた瞬間『わっ』ていう感じでびっくりされるのが印象的。その表情をみると職人としてうれしかった。2年前(工場を)閉めて、そのあとほぼ毎日豆腐のことは思っていた。」

実は椎葉さん、旧向山児童館にも縁があります。

(豆腐職人 椎葉敬志さん)
「私もこの児童館で育ったので、すごく思い入れも強くて、まさかここでできるとは思っていなかった。この地域はもちろん、村内の皆さんに少しでも恩返ししたい。」

思い出の児童館が生まれ変わり、2年ぶりに復活する秘境のグルメ。
今後は、椎葉の物産館での販売再開や工場での豆腐づくり体験を通して、地域を盛り上げます。
新工場のオープンは8月1日を予定しています。

6月28日(金)

6月27日(木)

6月26日(水)

6月24日(月)

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