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2024年09月23日 18時44分

西米良村の「やまびこ花火大会」 日本の風物詩を守りたい!晴れ風アクション

西米良村で半世紀続く「やまびこ花火大会」が物価高騰などの影響で存続の危機に瀕しています。
今年は大手ビールメーカーからの寄付を受け、村民だけでなく全国の支援者の想いを乗せて、夜空に大輪の花を咲かせます。

西米良村のやまびこ花火大会。
花火の音が山々に反射して「やまびこ」となり、2発3発と渓谷に響きわたることから名づけられました。

(大会の立ち上げに携わった吉良典郎さん)
「一番の魅力は音。第1回大会の1発目の花火が上がったときに、前の山が崩れてくるんじゃないかというくらいの響きがあった。」

1973年に始まり、今年で48回を数えるこの大会。
観客の真上で打ち上がる迫力満点の花火が評判を呼び、ピーク時は人口約1000人の村に、10倍の1万人以上が訪れました。

(大会の立ち上げに携わった吉良典郎さん)
「(河原に)座って見ている方がぎゅうぎゅう詰め。通り道がない。田舎でしか味わえない光景。」

中でも名物の一つとなっているのが…。
(早瀬純哉記者)
「こちらをご覧ください。これは村の子供たちが描いたイラストなんですが、なんと、このデザインがそのまま花火として打ち上げられるんです。」

村には高校がないため、次の春に村を離れる中学3年生が花火をデザインすることが恒例となっています。

(西米良中学校・3年生)
「自分で花火をデザインできて、みんなに見てもらえるのは羨ましいなと思っていた。西米良を離れる前の最後の花火なので、みんなといろんなところに遊びに行っていい思い出にしたい」

(西米良中学校・3年生)
「今回の花火が生きていて一番の花火なので、みんなと昔のことを思い出したり、中学校での生活が分かるものになると思う。」

村の子供たちの記念にもなっている花火大会。しかし、近年、物価の高騰や村の人手不足の影響を受け、存続の危機に瀕しているといいます。

(西米良村むら創生課 阿部紗也さん)
「人件費ももちろん上がっているし、燃料代もかかっている。みなさまに協賛もいただいているがそれ以上に出費が大きい。平成25年度の花火大会から担当しているがその時に比べて(金額の)0の数が違う」

花火大会の運営が厳しい状況は、コロナ後に全国でみられていて、大手ビールメーカーのキリンビールは、今年4月に全国の風物詩を守る取り組み「晴れ風ACTION」を始めました。
「キリンビール晴れ風」の売り上げの一部が自治体に寄付されるもので、ビールの購入者が寄付先を選ぶことも出来ます。

花火大会を対象にした2回目も県内では、西米良村が選ばれました。
(西米良村むら創生課 阿部紗也さん)
「晴れ風アクションについては、実際に寄付いただいた方のコメントも見れるのですごく励みになっている。ただ花火を打ち上げるだけではなくて、そこには人の思いが込められているので、その思いも未来につないでいきたい。」

およそ半世紀にわたって村民の思いをつないできたやまびこ花火大会は、村にとってかけがえのない行事。
今年は村民だけでなく、全国の支援者の「日本の風物詩を守りたい」という想いも乗せて10月12日に開催されます。

9月26日(木)

9月25日(水)

9月24日(火)

9月23日(月)

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