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2023年07月10日
教員採用試験の平均競争倍率は過去最低 教員のなりて不足に対策は(2023年07月07日放送)
「教員のなり手不足」についてお伝えします。
9日から公立学校の教員採用試験が始まります。
受験区分は小・中学校と高校、それに特別支援学校など6つ。
この平均競争倍率が2.9倍と過去最低となり、初めて3倍に届きませんでした。
教育現場は今、人材の確保が喫緊の課題となっています。
県教育委員会によりますと、9日から始まる来年度採用予定の公立学校教員採用試験には1046人が出願。
採用見込みは363人程度で、受験倍率は2.9倍となっています。
これは前の年から0.3ポイント下がり、記録が残る2004年以降最も低い倍率です。
内訳をみると、小学校が1.5倍、中学校が3.4倍、高校が5.0倍となっていて、いずれも過去最低となりました。
年々受験倍率が下がり続けている現状に県教委は。
- 【県教育委員会の担当者】
「過去と比べて今採用予定者数が増えていることが大きな原因のひとつと思っています。受験者数も年々減少しているという傾向もあって、倍率の低下につながっていると考えています。教員の質の担保というところで危機意識を持っているところです。」
教員のなり手不足は大きな課題です。
県教委では、大型商業施設で今回の採用試験をアピールするチラシを配る活動を行いましたが、高校と特別支援学校には、志願者がいない区分が2つ、定員割れの区分は5つありました。
県教委では、志願者のいなかった受験区分などについて、11月に追加募集を行うことを決めました。これまでなかった初めての対応です。
- 【県教育委員会の担当者】
「他県で働いている方も含めて、宮崎の教員を目指してみようという方が全国的にあまりないと思うんですけど、秋募集を宮崎が行っていることで興味を示していただいて受験していただければと思っています。」
また、県外でも説明会を実施。7月末には教員免許を持っていながら学校での勤務経験のないいわゆる「ペーパーティーチャー」向けの説明会を開くことにしています。
- 【県教育委員会の担当者】
「教員免許を大学や短大で取られて卒業するときに、教職を目指さなかった方、または色々な理由で教職に就けなかった方を含めて県内に結構いらっしゃると思います。もう一度免許を生かす場があるということで、たくさんの方に来ていただきいて学校に勤務をしていただければと思っています。」
12年前の平均倍率は14.8倍でした。県教委では、「教員の質の担保に危機意識を持っている」と話し、教師の魅力を発信し、受験しやすい環境を整え、教員の確保に力を入れていきたいとしています。
長期的な取り組みとして、8月には中高生を対象に教員の魅力を発信する「ひなたドリームカフェ2023」というイベントも初めて行われます。子供たちにより良い教育を届けるためにも、教員を目指す人たちが少しでも増えていってほしいと感じました。