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#〇〇がお伝えします!
2024年01月30日
能登半島地震 旅行先で地震に遭遇 その時・・・(2024年01月29日放送)
#○○がお伝えしますのコーナーです。
能登半島地震から1カ月 旅行先で地震発生 その時あなたは・・・
今月1日に発生した能登半島地震で、最大震度6強を観測した石川県七尾市の地震発生時の様子です。建物が下から突きあげられるように、しかも長時間揺れていることが分かります。この映像は、七尾市の温泉旅館に家族旅行に来ていた男性が撮影していました。
(藤崎 祐貴 アナウンサー)
「旅行先で備えがない中で大きな地震が発生したらどう動くか。発災からまもなく1カ月。旅行中に被災した男性に当時の様子を聞きました。」
石川県金沢市に住む北上肇さん33歳。発災当時妻と子供、兄弟、両親、家族15人でなど15人で、七尾市にある温泉旅館を訪れていました。
(北上 肇 さん)
「ちょうど息子と(旅館の)お風呂に入っていました。石川県はよく地震のアラートが鳴るんですよね。なので楽観的になっていたと言いますか、また鳴ったなと。しばらくすると地震が来たような感じです。湯船(のお湯)が津波かのように(揺れて)、体験もしたことないですし、恐ろしいと言いますか立っているのが精一杯という形でした。」
旅館があるのは海のすぐ近く。
北上さんは高台を目指しすぐに避難を始めました。
(北上 肇 さん)
「頭も身体も濡れたままとりあえず浴衣を着て、目の前にちょうどあった山を懸命に登りました。子供は本当にパニックになっていたので歩けない状況、なので子供を抱えて山を登るのが非常に困難でした。通路もないような山でしたので混雑していますし、できるだけ皆さんが上に上に行きたいというところで、道なき道を行くような感じで、トゲが刺さったり、裸足で逃げているので危険な状況でした。」
1時間ほど山に避難していた北上さんは、旅館の案内でバスでいったん公民館に移動。その後、地域の避難所の小学校へと避難しました。
(北上 肇 さん)
「4階建ての小学校だったと思うんですけど、本当にフルフルに人が入っているようなイメージで、休めないような状況。もちろん寒いので温泉旅館の布団とか毛布とかを持ってきていただいて、しのいでいたようなイメージです。余震が続く中で窓のガラスとかもすごく揺れますし、携帯は緊急地震速報が鳴るので各人の携帯が鳴ったら結構なアラートの音が出て、それがさらに恐怖を生む怖い空間でした。」
3時間ほど避難所にいた北上さんですが、1歳の子供や80代の祖父母も一緒だったことから、自分の車で自宅のある金沢市に帰ることを決めました。
(北上 肇 さん)
「通常1時間半くらいで帰れるんですけど、地割れとか陥没とかがあって4時間ほどかかって帰りました。その翌日、2日とか3日ですと片道10時間くらいかかるような道中になっていたと聞いていますし、車が必ずパンクするような道になっていたと聞いています。金沢は震度5強だったので、(自宅は)ガラスとか食器が割れるぐらいで済んだと言いますか、能登の方に比べれば全然大丈夫でした。」
震災からまもなく1カ月。北上さんは今回の経験を通して車への備えも重要だと話します。
(北上 肇 さん)
「車があればその場からすぐ逃げられた、車があれば携帯も充電できたり暖をとることができたのかなと感じましたので、遠出するならばガソリンは満タンにした方が良いというところと、車には充電できるものとか冬寒い時であれば毛布とかほっかいろ、食料、飲料水を少なからずストックしておいた方が良いのかなと感じています。あとは小さい子もいたので、幸い1歳の子供の親はリュックにオムツとミルクと濡れティッシュを用意していたので助かったんですけど、そういったものがなければ怖かったなと感じました。私も被災以降は車に今のようなものはストックするようにしました。」
今回話を聞いた北上さんは実は私の大学時代の友人なんですが、自分の経験が少しでも皆さんの今後の参考になればということで話をしてくれました。
東日本大震災では、車が渋滞して避難が遅れたケースがありましたが、今回北上さんの場合は車の重要性を一番に感じたとのことでした。
今後、車社会の宮崎でも起こり得る地震に備えて、
自宅での備えに加えて外出先での被災を想定して車にも備えが必要だと感じました。