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2023年06月14日
被害者が語る DVの実態は・・・(2023年06月13日放送)
DVを取り巻く宮崎県内の状況、そして、法律が改正される中で社会全体に求められる対応について考えます。
警察によりますと、去年のDV被害の認知件数は890件で過去最多。
今年は5月末時点で既に419件と、去年の同じ時期と比べ69件増えています。
ただ、実際に被害者が声を上げ、その実態が明らかになることはなかなかありません。
そんな中、今回の取材では、被害者からDVの実態を聞くことができました。
県内で実際に起きていたDVの実態とは・・・。
県内に住むA子さんは、20代の時に交際していた男性から様々な暴力を受けていました。
- 【話:A子さん】
「身体的なものもありましたし、経済的なもの、精神的なもの、あとは性的なものもDVの種類としていえばすべて含まれていたと今思えば思うんですけど、性的なものに関しては恐怖を感じている相手なので拒むことが出来ない要求を。」
約3年の交際期間で暴力はどんどんエスカレート。
「お前が俺をそうさせている、殴らせているんだ」「調子に乗るな」などといった言葉を日常的に浴びせられ、男性の機嫌をとることに必死だったといいます。
- 【話:A子さん】
「本当に相手から逃げたくて逃げたくて仕方なかったんですけど、私の家族に危害を加えると脅されていたので、本当に最後は夜逃げ、逃げるしかないと思って、両親にも何も言わずに。」
A子さんは、このタイミングでDV被害を知人に相談。
それがきっかけで警察に被害届を提出しました。
その後、男性は脅迫の疑いで逮捕されました。
こうしたDV被害について、支援者は社会の情勢も要因になっていると話します。
- 【話:ハートスペースみやざき 財津 三千代代表】
「力の弱い人達、賃金が安い立場のない人、仕事のない人、安心安全に生きるという権利は憲法で保障されているんですけど、小さな家庭の中、カップルの中で、それが奪われています。最近のデータでは、4人に1人は何らかのDVを受けていて、これは国民全体の心身の健康問題にあると私は思います。宮崎の若い女性の自殺率が増えているように、家庭の中でのDVがいろんなところに波及していく。DVというのは社会的な問題です。」
こうした中、DV被害の防止と被害者の保護を図るための法律「DV防止法」の改正案が、5月に国会で可決され、来年4月から施行されることになりました。
現在のDV防止法では、裁判所が加害者に対し、被害者に近づくことなどを禁止する接近禁止命令は、原則、身体的な暴力だけが対象ですが、改正法では言葉や態度などによる精神的な暴力も対象となります。
- 【話:ハートスペースみやざき 財津 三千代代表】
「やっと日本でも精神的DVが、いかにその人の心を壊して打撃をあたえるのかが伝わった。今までDV防止法の根拠は売春防止法が根拠だったんですけど、それも変わっていくので、DV被害者の現状に沿った支援現場に変わっていくことを期待しています。」
改正DV防止法の施行は来年4月です。
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