おととし9月の台風による土砂崩れで営業休止となっていた宮崎市内海の「日南水産」が9日（日）に再開しました。
営業再開に向けて家族を支えた思いとは。

• （橋口さん）
  「うれしいですよね～。孫と一緒にきのう早く寝て、4時半には2人で起きて、支度して行こっかと一緒に。掃除も孫がしてくれたんですよ。」

日曜、日南水産に帰ってきたお客さんのにぎやかな声。
そして店主橋口さんにも笑顔が戻っていました。

橋口さんの人生を大きく変えたあの日から約1年半が経っていました。

おととし9月、台風の影響で宮崎市内海で土砂崩れが発生。
現場は日南水産の目の前でした。
押し寄せた土砂によって建物は基礎の部分から被害を受け、店のシンボルだった水槽も海水をくみ上げるポンプが破損しました。

• （橋口さん）
  「もう全部だめでしたね1匹もだめでしたね（涙）」

改めてお店に入ると？

• （橋口さん）
  「辛いですね、辛いです（涙）」

再開に必要な経費は5000万円以上。

閉店も考えた橋口さんが再び前を向いた理由は...

• （橋口さん）
  「健也君が旦那が守ってきた日南水産なので」

8年前に病気で他界した橋口さんの夫、健也さん。
夫の亡きあとは橋口さんが店を切り盛りしてきました。

「店舗が小ちゃくなっても本当、日南水産という看板をまた掲げてみんなを出迎えられたらなという思いで今頑張っています」

この場所で育ってきた3人の娘も同じ思いでした。

• 「私も妹もみんなJRで中学校も高校も通っていたので、ここかけのぼってお母さんが「来たよ」って言って電車の音が聞こえたら玄関出たりとか、それぐらい近かったので」
• （長女）
  「この場所は思い出の場所で育ってきたしこの場所じゃないとていうのはあります」

仮店舗とか臨時ていうのは入れてるんですね？

• （橋口さん）
  「入れてます。あっちでするから、絶対あっちでするって決めているから」
  「うふふっ～ウーロン茶、はい！」

お客さんは

• 「やっとだったですね～という感じ。思ったより長くかかってて大変そうだったのでよかったな～」
• 「一生懸命だな～と仮店舗の時ですけどあそこの食事をもらえるとこちらも元気がもらえる、逆にありがたい」
  「諦めないで良かったなと思います」

ご主人きょうの様子見てたら？

• （橋口さん）
  「誇らしいと思います、うん」

夫との思い出が詰まった大切な場所を愛する家族と守っていきます。

「お父さんオープンしたよ」