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#〇〇がお伝えします!
2024年03月29日
4月から変わる新型コロナウイルスの医療体制(2024年03月28日放送)
「#〇〇がお伝えします」のコーナーです。
新型コロナウイルスの医療体制のこれからについて、藤崎がお伝えします。
特例的な財政支援は3月で終了し、4月から通常の医療提供体制に移行します。
これにより、治療薬やワクチン接種の自己負担が増えます。
専門家は、感染の再拡大や重症化のリスクが高まる恐れがあると注意を呼びかけています。
特例的な財政支援を終了する国の方針を受け、県は4月以降の新型コロナへの対応を発表しました。
新型コロナの治療薬はこれまで、医療費の負担割合に応じて最大9000円の自己負担で処方されてきましたが、3月で公費負担が終了。
4月からの自己負担額は、例えば主に高齢者に処方されている経口薬「ラゲブリオ」が1回の治療で処方される薬代が約9万4000円のため、3割負担の人は約2万8000円、1割負担の人は約9400円かかります。
主に重篤な患者に処方される点滴薬「ベクルリー」は、約37万2000円のため3割負担の人で約11万1600円。1割負担の人で約3万7200円かかることになります。
入院にかかる医療費も、これまでは高額療養費の自己負担限度額からさらに最大1万円が減額されていましたが、この追加の補助が無くなります。
新型コロナのワクチン接種はこれまで無料でしたが、4月から65歳以上の高齢者と60歳から64歳の基礎疾患のある人を対象にした自己負担7000円の定期接種に変わります。
それ以外は任意での接種となり、国の調査では15300円程度を見込んでいるということです。
3月24日までの1週間に県内で362人の感染が確認されている新型コロナウイルス。
ウイルス学が専門の峰松俊夫医師は医療費などの自己負担が増えることで感染の拡大や重症化のリスクが高まると懸念しています。
- (愛泉会日南病院 峰松俊夫医師)
「受診を控える方もかなり増えてくるのではないかと思っています。お金がかかってくるということになると。そうなると知らず知らずのうちに新型コロナウイルスがまん延してくる。重症化も増えますし、第11波とかの要因になる可能性はあると思います。」
また、峰松医師は今回の支援制度の終了で新型コロナの危険性がなくなった訳ではないと話します。
- (愛泉会日南病院 峰松俊夫医師)
「オミクロン株になってから軽症化の傾向にあるとよく言われるのですが、ウイルスの遺伝子変化はアトランダム(無作為)に起こるんです。なので、ウイルスの変化自体が軽症に必ず傾く訳ではないんです。実はウイルスの遺伝子一個あたりでいうと重症化変異というのも認められています。高齢者が入院する割合というのは、あまり減っていないんです。やはりワクチンをちゃんと打ったとか感染対策をちゃんとしたというところで、ウイルス自体が弱毒しているように見かけ上そうなっていると考えていた方が良いと思います。」
新型コロナの対応が変わる4月以降も、基本的な感染対策を継続していくことが大切です。