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2024年07月25日 18時46分

宮崎県内のシラス不漁 ちりめんじゃこの業者苦境 宮崎の海で何が・・・

#〇〇がお伝えしますのコーナーです。
ご飯のお供の一つちりめんじゃこ、好きな方も多いのではないでしょうか?

このちりめんじゃこの原料となるシラスが、宮崎県内では去年と一昨年、記録的な不漁となり加工業者が悲鳴をあげています。
梅雨が明け、天日干しがしやすくなったこの時期は業者にとっては書き入れ時。
水産加工会社を取材しました。

宮崎市の浜田水産、大正4年創業の水産加工会社です。

(児玉泰一郎アナ)
「今7時前ですけど、じゃこ漁にとってどういう時間帯なんですか?」

(浜田水産 浜田哲郎さん)
「いま船が出て3艘で1セットなんですけど、どこにいるかを探している状態です。」

カタクチイワシの稚魚などのシラスは、船曳網漁という方法で捕獲します。
まず魚群探知機で群れがいる場所を探し、見つけたら2隻の船で魚群を取り囲むように網を入れ、その網を曳くことでシラスを捕獲します。

鮮度を重視するシラス漁は30分以内で港に戻れる範囲で群れを探し、見つからなければ網を入れることなく漁を終了します。

加工場では、シラスが水揚げされたあとすぐに加工ができるよう準備をしながら網を入れたという連絡を待ちます。

ここ数年は、この連絡が激減したそうです。

「沖に出るけど様子見に全然(魚群探知機に)映らない。反応がないということで帰ってくることが多い。」
「あんまり自分も神頼みとかせんけど、捕れますようにって、大漁祈願じゃないですけど神頼みみたいになりますもんね。」

県内のシラス漁は、10年前は年間2772トンの漁獲量がありましたが年々減少。
特に去年とおととしは500トン台にまで落ち込み、過去最低を更新しました。
海で何が起きているでしょうか。

(県水産試験場 金丸部長)
「去年・一昨年にカタクチイワシ全体の資源が減ったということは言えない。」

専門家は、カタクチイワシの漁獲量が減っていないので、その子供であるシラスも減っていないはずだと話します。
では、なぜとれないのでしょうか?

(県水産試験場 金丸部長)
「たくさん漂っているちりめんのごく扇形の部分をとっているので そこに寄ってこなかった。」

これまでとシラスの生息分布が変わったため漁獲量が減ったと推測できるものの、なぜ変わったのかはわかっていないということです。

この記録的な不漁によって経営できなくなった加工会社も…。
燃料や資材などの経費の増加も追い打ちをかけています。

「経費だけかかって…」
「大変です。親方は大変だと思います。」

ちりめんじゃこは、水揚げした日に天日干しを行うため雨の日は漁をしません。
梅雨明けしたあとのこの日。

Q.連絡ありました?
(浜田さん)
「いま網入れましたね」

船が出てから約1時間、シラスの群れを見つけたという連絡が入りました。
「ここ2~3年は不漁だったので、ありがたいですね。」
「たかがちりめんやけど、されどちりめん!」
「不漁でちりめんがとれてなかったので、とれてもらうとありがたいです。」

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