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2024年08月22日 18時48分

最大震度6弱 日向灘震源の地震から2週間 『あなたが直面した想定外』

日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震から22日で2週間です。
皆さんの中には、今回の地震で『これは想定外だった』という場面に直面した方も多かったのではないでしょうか?
自宅から津波避難施設に避難した際、想定外に直面した女性の体験から改めて地震への備えを考えます。

宮崎市の県総合運動公園に近い島山地区の自治会長・茜ヶ久保眞由美さんです。
茜ヶ久保さんは、揺れが収まった後、自転車で自宅から約600メートル離れた島山地区の津波避難施設へ避難しました。
地区の避難訓練で何度も通っていたルートですが、国道を横断する時に想定外に直面します。
(島山自治会・茜ヶ久保眞由美会長)
「向こうの方までずっとここから見える範囲は渋滞、向こうに横断しないといけないのに、全然車が(動かない)横断歩道の上に車が来ていて、(歩行者用の)信号は青なのよ。」

こちらは地震があった日の午後5時半ごろの青島バイパス、高台に向かう車で渋滞し、消防車両らしき車も見えます。
県や宮崎市は、津波からの避難は原則『徒歩』を呼びかけていますが、帰宅時間帯と重なったこともあり、地震発生後は宮崎市内の至るところで渋滞が発生していました。

(島山自治会・茜ヶ久保眞由美会長)
「停電で信号が消えている時には絶対ここは横断できない。これが私の想定外。今まで訓練をこれだけしてきて、渋滞はなくて、信号も青で渡って訓練していたから。」

茜ヶ久保さんは、車の隙間を縫うように進み、何とか10分以内に津波避難施設へ到着。地区の住民は約400人ですが、この日避難してきた住民は16人でした。
高齢者が4割を占める島山地区で「この人数は少ない」と茜ヶ久保さんは感じています。

(島山自治会・茜ヶ久保眞由美会長)
「少なかったからそれも想定外。(家族が)『逃げるぞ』と言ってくれれば、一緒になって逃げたかもしれないけど、高齢者や一人暮らしの方が多いので、次の行動ができなかった。90歳になった人は『逃げない』っておっしゃる。」

島山地区は、江戸時代に発生した外所地震の津波で村が1つ沈んだとされる場所にあり、20年前に自主防災隊を立ち上げ、定期的に避難訓練や防災研修を行っています。
備えていても直面した「想定外」、今後の防災について茜ヶ久保さんは…
(島山自治会・茜ヶ久保眞由美会長)
「今までの訓練のやり方が『ここに避難しましょう』と1カ所だけ決めつけて、ここですよとしていたので、バイパスの上に何人、何家族、学園台の宮大に何家族、ざっくりでも人口の何%、何人がここに避難するのかを知りたい。それができれば良いかなと思いました。」

UMKでは、「地震で直面した想定外はありましたか?」という内容で県民アンケートを行いました。ここでも「渋滞」についての意見がありました。
(高鍋町の30代女性)
「高台に避難するため、車で移動しました。いつもはスムーズに通れる道が混んでいて、赤信号でも無理やり走行する車も多かったです。」

今回の地震で防災について見直した方も多いと思いますが、「こんな時にはどうする?」を繰り返し考えることも大切です。

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