番組表
2025年01月20日 18時50分
アメリカ・トランプ政権始動間近 宮崎牛輸出・ウクライナからの避難それぞれの思い
日本時間の21日未明、アメリカ大統領にトランプ氏が就任します。
トランプ次期大統領は「すべての国に一律で関税をかける」という発言をしていて、アメリカが重要な市場である宮崎県内の畜産関係者は、トランプ次期大統領の動きを注視しています。
21日未明に就任式を控えるトランプ次期大統領。
「アメリカ・ファースト」を掲げ、すべての国に一律に関税をかける考えを示しています。
(秦 萌 記者)
「アメリカは県産牛肉の主要な輸出国です。トランプ次期大統領就任は畜産業界にどのような影響を与えるのでしょうか」
県産牛肉の加工・販売を手がけるミヤチクは、輸出への逆風に懸念を示します。
(ミヤチク 押川雄三専務)
「低関税枠という関税の少ない枠がその期間(おおむね3カ月)だけしかなくて、あとは26.4%かかっているので、そこから上乗せされると需要が減ってくるのかどうかが気になりますね」
県産牛肉の昨年度の輸出は1248トン、約84億円で過去最高を更新。
なかでもアメリカは輸出が2番目に多い国で、円安も追い風となり右肩上がりに伸びています。
(ミヤチク 押川雄三専務)
「高級レストランを中心にかなり定着していると感じています。ハイエンドのお客さんがついていますので(需要は)そうそう減らないとは思っているんですけども、先行きが分かりませんよね」
今後、輸出先の選択に影響はあるのでしょうか。
(ミヤチク 押川雄三専務)
「最近伸びているのは、東南アジアのとりわけ台湾。最近は世界の4分の1の人口がいるイスラム圏、ハラール圏に対してもチャレンジしていきますので、マーケティングに応じて輸出先を選択していきたい」
一方、ロシアによるウクライナ侵攻からまもなく3年。
ウクライナ停戦に意欲を示すトランプ次期大統領について、ウクライナから宮崎に避難したヴィクトル・シヴィデンコさんは…
(3年前にウクライナから宮崎に避難 ヴィクトル・シヴィデンコさん)
「一番望んでいるのは戦争が終わること。ウクライナはNATOには入れないが、アメリカとウクライナで組織を作って、今後、新たに戦争が起きてもウクライナが自国を守れるようになればいいと思う」
また、地域経済に詳しい宮崎大学地域資源創生学部の杉山智行教授は、トランプ次期大統領の就任について、「食品全体で影響はあると予想されるが、アメリカ経済が好調な中で日本の物を求める力は衰えない。トランプ次期大統領がいつからどのような形で関税を導入するか注視し対応できるように用意しつつ、県産品の価値を高めることが必要ではないか」と話していました。