番組表
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2025年02月17日 18時48分
計画から30年経て県内区間が開通 都城志布志道路整備で進む企業立地
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15日、宮崎県都城市から鹿児島県の曽於市を経由して志布志市までを結ぶ、都城志布志道路の県内のすべて区間が開通しました。
物流の効率化への期待が大きく、運送業や製造業を中心に企業立地が進んでいます。
15日、都城インターチェンジから乙房インターチェンジまでの5.7キロが開通した都城志布志道路。
都城市から鹿児島県志布志市までを結ぶ、全長およそ44kmの無料の自動車専用道路です。
(都城市 池田宜永市長)
「一言でいうと、感慨無量です。地域の基幹産業を含めた経済を支える大事な道路になると思っています」
(又川岳人記者)
「計画からおよそ30年を経てつながった都城志布志道路。その周辺では早くも開通効果が現れているといいます」
その効果の一つが、「企業立地」です。
都城市によりますと、都城志布志道路の最初の県内区間が開通した2011年以降、都城市に進出する企業の数は好調に推移し、今月14日時点で180社、新たに4871人の雇用が生まれました。
都城市は更に企業の受け皿を増やそうと、新たな2つの工業団地の整備事業費として来年度予算案におよそ24億3000万円を計上しています。
(都城市企業立地課 瀬之口祐一副主幹)
「インターチェンジに隣接する場所に、工業団地の整備を進めています。すでに市内外の企業から多数のお問い合わせをいただいている状況ですので、都城志布志道路の整備効果を強く感じています」
進出した企業の多くを占めるのは、運送業や製造業です。
運送業を中心に展開する福岡市の西久大運輸倉庫は、おととし5月に南九州の配送拠点として都城支店を設置しました。
(西久大運輸倉庫 森田浩専務)
都城支店は鹿児島、宮崎に一日で配送できる場所にあるということと、福岡から都城までも一日で来られるので、拠点としてのメリットがすごくある」
運送業を巡っては、物流の2024年問題や燃料費の高騰など厳しい状況が続いています。
そうした中、宮崎自動車道に接続する都城志布志道路が開通したことで、配送にかかる時間やコストが軽減されるといいます。
また、国土交通省によりますと、全線開通後は都城インターチェンジから志布志港までの所要時間が整備前と比べて30分以上短縮され、およそ38分となる見込みです。
(西久大運輸倉庫 森田浩専務)
「船舶を使った輸送にも対応できるようになることも魅力です」
「私たちも含めてさらに支店を構えたいと思うでしょうし、新しい工業団地もできるようですので、積極的に利用していきたいと思います」
南九州エリアの拠点として、都城志布志道路の整備を後押しに企業立地が進む都城市。
都城志布志道路は志布志インターチェンジから志布志港までの3.2kmの供用が来月23日に始まり、全線開通を迎えます。