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2025年03月21日 18時48分

フリーランスの配達員・配達中のけがを労災認定 「画期的」な認定のポイントは…

「労働環境」や「賃金」などを考えます。
国の調査によりますと、宮崎県内でフリーランスを本業として働く人は、
推定で1万3700人いるとされています。

先月、宮崎労働基準監督署は、ネット通販大手「アマゾン」の配達員として働いていたフリーランスの男性について、配達中のケガを「労災」と認定しました。

フリーランスは、原則として労災の対象外ですが、認定のポイントは何だったのでしょうか。

(フリーランスの元アマゾン配達員の男性)
「私の労災認定は、同様に苦しんでいる多くの個人事業主の方々にとって、今後の労働環境の改善に繋がるものと思っています」

労災が認められたのは、アマゾンの荷物を配送する下請け会社と業務委託契約を結び、フリーランスの配達員として働いていた都城市の49歳の男性です。

男性は、去年3月、宮崎市で配達中に階段で転倒し、腰や胸などを骨折。
およそ半年間の入院と通院、休業を余儀なくされました。

(フリーランスの元アマゾン配達員の男性)
「毎日、タイムスケジュールにそって、長時間の労働、(一日)200件を超える過酷な配達ノルマをかされていました」

男性の勤務はシフト制で、配送ルートや荷物の数などは、アマゾンの専用アプリで管理されていました。弁護団によりますと、こうした労働実態から宮崎労働基準監督署が、男性を「企業に雇用されている労働者と変わらない」と判断したと見られ、今回フリーランスであっても労災が認められたということです。

(アマゾン労働者弁護団)
「地域や所属法人が異なっても、アマゾン配達員の「労働者性」を肯定した、画期的な労災認定であり高く評価する」

一方、弁護団は、「実態は「労働者」だが、フリーランスと偽装させられている状況は変わっていない。適切な労働環境を求めたい」とも訴えました。

労働環境を巡っては、賃上げを求める春闘も活発化しています。

こちらは、今月16日に、宮崎市恒久の回転寿司チェーン店で行われたストライキの様子です。

パートやアルバイト従業員14人が参加しました。
この店のアルバイトなどが加入する労働組合によりますと、現在この店舗の賃金は時給1000円で、組合側は近隣店舗に比べて賃金が低いことや、物価高騰などを理由に時給1200円以上とすることを求めています。

一方会社側は、「店舗の状況を考えると、いっぱいいっぱいで受け入れられない」と答えているということです。

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