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2025年03月27日 18時45分

全国初3連合会が統合「JAみやざき」 生産者と共に見据える農業の未来

日本一の出荷量を誇るきゅうりに日本一の宮崎牛。
食料供給県、宮崎の農業をさらに足腰の強いものにしようという動きです。宮崎の農業を引っ張る宮崎のJAが大きく変わろうとしています。

まず去年4月に県内13のJAが合併、これに今月、JA宮崎中央会とJA宮崎信連、JA宮崎経済連も統合され、JAみやざきとしてスタートしました。
こうした統合は全国で初めてで組合員はおよそ15万人、農畜産物の販売高は1369億円で全国最大規模となります。

JAみやざきが見据える農業の未来、そして生産者の期待とは。

川南町で和牛の繁殖・肥育を行う岩崎勝也さん。35年間畜産業に携わる中で農業を取り巻く状況に危機感を抱いています。

(JAみやざき肥育牛部会・岩崎勝也部会長)
「(最近は)赤字をなんとか免れるのが精いっぱいの状況で、私たちの父親世代は辞めるという声はたくさんで止めようがない。かなり寂しい状況です。」

(秦萌記者)
「こちらのタンクに牛のエサが入っているんですね。値段はどれくらい上がっているんですか?」

(JAみやざき肥育牛部会・岩崎勝也部会長)
「以前はトンあたり5万円くらいだったんですけど、最近は8万円くらいまで上がったので1.5倍以上ですよね。」

配合飼料代だけでも月に270万円前後の経費増加です。

(JAみやざき肥育部会・岩崎勝也部会長)
「販売価格は上がっていないので、正直実入りは減ってますよね。」

厳しい状況は、園芸農家でも…
(JAみやざききゅうり部会・重永義明部会長)
「肥料、農薬、資材、段ボール、燃料、あらゆるものが値上がりしている状況ですね。自分が農業を始めた頃はもう少し経営的に余裕があったと思います。」

経費の増加、子牛価格の低迷、物流…山積する課題に立ち向かうには単独のJAでは限界があり、まず去年4月、県内に13あったJAが合併しました。

(JAみやざき・栗原俊朗組合長)
「4~5年前に我々がシミュレーションしていたよりも農家組合の減少は早まっていると思います。」

農畜産業の生産者は今後20年でいまの4分の1程度に急減すると言われています。
(JAみやざき・栗原俊朗組合長)
「厳しくなってやろうとしても間に合わない。体力のあるうちにやらないと合併の効果は発揮できないと思いますので。」

県外では、意見がまとまらず単独JAの合併が進まない事例もある中、農業県の宮崎での合併の実現は画期的なことでした。構想から実現まで7年、壁もありました。

(JAみやざき・栗原俊朗組合長)
「最初はそれぞれの単協で、うちは独自のことをやっているから一緒にならない方が良いのではという意見があった。」

そして今月1日、3つの連合会と畜連も統合。人材や資金などの一元化で効率化、経営基盤を強化し成長を目指します。
全国初の3連合会の統合は全国の関係者から注目を浴びています。
取材したこの日も、愛媛からの視察が来る日でした。

(JAみやざき・栗原俊朗組合長)
「皆さん注目されていまして、合併だけじゃなくて連合会も一緒になるのは初めてで「宮崎はよくやったな」と、この先どうなるんだろうかという目線で見られていると思います。」

合併・統合の効果を生産者が実感するには時間がかかりそうですが、期待は大きいようです。

(JAみやざき肥育牛部会・岩崎勝也部会長)
「宮崎県が先陣を切って合併するのはうれしい限りですよね。できるだけ早くやって、販売面でもスケールメリットでも有利に展開してほしい。」

(JAみやざききゅうり部会・重永義明部会長)
「期待はいっぱいありますよ。できるだけ単価を下げて農家に供給してもらえれば助かるし、販売面でも物量をまとめることでそれだけメリットがあるので、利点を農家に早く還元してもらえる形になればと期待しています。」

(JAみやざき・栗原俊朗組合長)
「(全国での)競争力は、向上あるいは維持できると思っています。宮崎の農家に対してもっと意欲を持ってもらえるように、日本の食糧基地という役割を果たせるように頑張っていきたい。」

強い農業の実現へ。厳しい現状に立ち向かう動きが食糧基地の宮崎から進んでいます。

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