番組表

2025年06月23日 18時20分
新燃岳7年ぶり噴火から一夜明け… 小学生はマスク着用、アジサイ園では火山灰の除去作業
突然の噴煙、火山灰に驚かれた方も多いかもしれません。
22日午後、霧島連山の新燃岳が2018年6月以来、7年ぶりに噴火しました。
周辺の自治体は登山道を規制するなど対応に追われています。
火口から東側に流れる噴煙…。
鹿児島地方気象台は22日午後4時37分に新燃岳の噴火を観測したと発表しました。
連続的な噴火はおよそ1時間20分後に停止しましたが、高原町や小林市、宮崎市などで降灰が確認されました。
噴火から一夜明け…。
(早瀬純哉記者)
「登校班の中にはマスクをしている児童もいます。ヘルメットをかぶった校長先生が児童を迎えています」
火口からおよそ5キロのところにある高原町の狭野小学校。
噴火を受け、登下校時のマスク着用や傘の持参などを呼びかけました。
(狭野小学校・津曲健校長)
「きのうは狭野方面には降灰はなかったが、次の突発に備えて、いつ噴火するか分からないのでしっかり備えていきたい」
小林市では…。
(住民は)
「車が汚れて灰が積もっているみたいで」
(Q.このあたり白いですけど、これが火山灰ですか?)
「(雨で)ますます汚れると思う、多分落ちない。粒ですもんね」
(男性)
「自宅の付近では、火山灰が積もったところが雨で若干流れたが、それが今の時間で乾いてほこりが舞っているような状態。ちょうど田植えの時期。なるべく早く収まって、よりおいしい米が作れると皆さん良いのかな」
今回の噴火について気象庁は、大きな傾斜変動がないなどとして、噴火警戒レベルを入山規制の「3」に引き上げず、火口周辺規制の「2」を継続しています。
こうした中、高原町は、高千穂峰と矢岳に向かう3つの登山道を当面の間、立ち入り禁止としました。
噴火警戒レベル3と同等の対応です。
(高原町総務課・横田秀二課長)
「降灰の影響を受けていることを鑑みると危険ではないかという判断に至った。新燃岳は終わってない。弾が込められている状況だと常々聞かされていたので、今回噴火があったということで、気を緩めてはならんというところ」
(早瀬純哉記者)
「小林市の大幡山の登山道入口では、地面を見てみますと、きのう降った灰が雨を吸って泥のようになっているのが分かります」
小林市は、今回の噴火に伴う新たな規制は行っていませんが、大幡山と夷守岳に向かう2つの登山道の入口に看板を設置。
7年ぶりの噴火を受け、周辺の自治体では警戒感を強めています。
(中村真菜記者)
「高原町のアジサイ農園では、きのうの噴火で積もった灰の除去作業に追われています」
高原町にある「こうはらあじさい園」です。
こちらでは、およそ600種類3400株のアジサイが現在、見頃を迎えていますが、22日の噴火でうっすらと火山灰がついているものもありました。
今咲いている鑑賞用のアジサイは、見頃を過ぎたあとに剪定しますが、来年に向けて育てている新しい品種は火山灰で苗が傷んで枯れてしまう恐れがあるため、水をかけながら灰を取り除いていました。
あじさい園の高原清男さんは、「これ以上、大きな噴火が起こらないでほしい」と話していました。
お盆用のユリを栽培している高原町の生産者は農業用ハウスに付着した火山灰を洗い流す作業に追われていました。
育てているユリへの直接的な影響はありませんでしたが、火山灰を取り除かないとハウス内に日光が入らず、生育に影響が出ると言います。
(霧島高原の花・隈元栄一代表)
「きょう1日でこっちのビニールハウスの灰除去を終わらせて。だから全部の灰の除去に3日くらいかかる」