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2025年06月24日 18時20分

相次ぐ高校生の逮捕 若年層で大麻がまん延か 背景は

続いては特集です。
宮崎県内では、5月から6月にかけ大麻の使用や譲渡などの疑いで高校生など少年4人が逮捕されました。

こちらは、去年とおととし、県内で大麻の使用や譲渡・所持で検挙された人を年代別に示したものです。
いずれの年も20代が最も多く、10代と20代で全体の7割を占めます。

なぜいま若者の間で、違法薬物である大麻が蔓延しているのか。
その背景には、友人や知人からの誘いやSNSに溢れる情報など、大麻への危機感を覚えにくい状況がありました。

(県警本部組織犯罪対策課 徳永正彦理事官)
「以前は覚醒剤が多かったんですが、最近は大麻が増加傾向。若年層に広がっているのが警察としても懸念するところ」

県警も深刻に受け止めている若年層での大麻の蔓延。
警察庁のまとめによりますと、20歳未満の大麻を初めて使用したきっかけは、「好奇心や興味本位」が4割にのぼります。
県内で高校生など4人の少年が逮捕された今回の事件、大麻を手にしたきっかけは、「知人からの勧誘」でした。

(県警本部組織犯罪対策課 徳永正彦理事官)
「大麻の使用のきっかけは知人、友人などからの勧誘であったりして、好奇心や雰囲気に流されて使用してしまうケース(が多い)」

また、県警は、インターネットなどを通じて大麻の危険性を軽視する情報が広まっていることや安易に入手できる状況が若年層での大麻蔓延に影響していると見ています。

実際にSNSで「大麻」と検索してみると…
「若者が大麻を吸うことは異常ではない」
「大麻っていうのは誰かと共有したいって感情が生まれる素晴らしい植物」

(県警本部組織犯罪対策課 徳永正彦理事官)
「『大麻は本当は体に影響はない』『少量なら依存症はない』という誤った情報を鵜呑みにして、大麻を乱用する傾向があるので危険だと考えます」

大麻での高校生の逮捕を受け、6月20日に鵬翔高校は、県警に依頼して緊急の薬物乱用防止教室を開きました。

(警察の担当者)
「大麻を使ってしまうと感覚が過敏に、感情が不安定になって暴力的になる。幻覚、妄想などに襲われます」

教室では、大麻をきっかけに覚醒剤にも手を染めた男性の実体験をもとに作られた動画も上映されました。

県内で同世代の高校生が逮捕された事件を生徒たちも驚きを持って受け止めています。

(生徒)
「すごい衝撃です。ニュースでは耳にしていたんですけど、自分の周りでそんなこと起きているという自覚は全くなかったですので」
「どうしても(薬物と聞くと)すごく遠い存在に聞こえてたんですけど、今日の講話を聞いて改めて身近なものなんだなと実感しました」

(鵬翔中学高等学校 土肥隆夫校長)
「若い人たちに広がっているんじゃないかという危機的な思いがあるので、やっぱりそういう意味で注意を喚起したい」

大麻などの違法薬物に安易に手を出さないために必要なのは「正しい知識」。

県警では、薬物乱用防止教室の回数を増やすなどより啓発に力を入れたいとしています。

また県教育委員会は、県内のすべて学校に薬物の危険性を呼びかけるチラシを配布したということです。

大麻の使用や所持、譲渡は麻薬取締法で禁止されている犯罪です。
違反すると7年以下の拘禁刑が課せられます。

6月24日(火)

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6月19日(木)

6月18日(水)

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