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参院選 出口調査から見える保守地盤・宮崎の変化【特集】

2025年07月23日 18時20分

参議院議員選挙を宮崎県内の出口調査をもとに、見ていきます。

今回の選挙戦では保守地盤、宮崎で大きな変化が見られました。

宮崎公立大学・有馬晋作名誉教授は「自民党に不満を持った人がお灸を据えようとして立憲・山内氏に投票し、より保守的な考えをもった人が参政・滋井氏に流れたと見られる」と分析しました。

出口調査をもとに具体的に見ていきます。
調査はUMK、読売新聞、NHKが合同で行いました。

自民党の支持層が誰に投票したかを尋ねました。

長峯氏は支持層の8割以上を取りたかった中で7割にとどまり、支持者や組織票を固めることができませんでした。
こうした中で、参政党・滋井氏は得票総数の2割となる9万7756票を獲得し、大きく躍進。

有馬さんは「参政党は各県に支部があり党員もある程度いる。街頭演説などに加え、SNSを使った戦いも上手かった」と評しました。

参政党の滋井氏に投票した人を年代別に見てみます。
20代と30代の支持の割合が多いことがわかります。

また出口調査では、投票の参考にしたメディアについても聞きました。
24.7%、4人に1人がSNSや動画サイトを投票の参考にしたと答えました。
このうちの32.2%は比例代表で参政党に投票しました。

選挙戦では参政党やれいわ新選組などインターネットを駆使している政党も宮崎で支持を訴えました。

参政党・神谷代表の演説では多くの人が神谷代表をスマートフォンで撮影。
SNSやYouTubeで参政党を知ったという声も多く聞かれました。

(延岡市から)
「今回の選挙が始まるくらいちょっと前からネットを見出して、宮崎からも候補が出るということで、それから応援に来ています」

(都城市から)
「自分の中では今の自民党・現政権これでいいのかなというのがずっとあって、響いたんですよ。YouTubeで彼(神谷代表)が演説されている姿が」

投票日前日にはれいわ新選組の山本太郎代表が比例票の拡大を図ろうと宮崎入り。
SNSなどで積極的に発信している山本代表を一目見ようとこれだけの人たちがカメラを向けていました。

SNSを使った選挙戦の定着に自民党は…

(自民・古川禎久選対本部長)
「限られた日程の中で、SNSによる伝播力。このすさまじい力の前に、ひとつひとつの論点をきちんと解説をし、説明をし、ご理解をいただくというような作業がとても追いついていかなかった」

SNSを推進力に変えることができませんでした。
有馬さんは「参政党のように日ごろからSNSでの発信をやっているところが支持者の数を伸ばした」と振り返りました。

出口調査の結果からは自民党への逆風の中、参政党が保守層の新たな選択肢として台頭し情報発信競争が激化。
これが長く変わってこなかった宮崎の保守地盤を直撃したことが見えてきました。

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