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衛星画像の特徴に注目 2021年05月14日
今週は九州南部で梅雨入りが発表(5月11日)され、統計開始以来2番目に早い梅雨入りとなりました。
くもりや雨の日が続き、空を見上げてもどんよりとした雲の様子しか見られないのですが、人工衛星からは違った様子が見られます。
人工衛星は様々な画像を撮影しており、天気情報でよく使われる可視画像や赤外画像のほか、水蒸気の流れを撮影した画像や黄砂解析に使われる画像など、多岐にわたっています。
この中でも可視画像と赤外画像に注目して見ました。
梅雨入り翌日、5月12日の午前10時の衛星画像を並べたもので、左が可視画像、右が赤外画像です。
どちらも九州に厚い雲がかかっているものの、西の海上を見ると、可視画像では雲が多いものの、赤外画像ではほとんど雲がないように見えることが分かるでしょうか。
それぞれの画像は撮影方法に特徴があって、簡単にまとめると、
可視画像:太陽光が反射した様子を撮影。人間が目で見た様子に近い。
解像度が高いが、昼間しか見ることができない。
赤外画像:赤外線(熱)を感知して撮影。
解像度は可視画像に劣るが、夜間でも見ることができる。
雲の温度が低いほど明るく、温度が高いほど暗く写る。
このようになっています。
なお、上空ほど気温が低いので、明るい雲は高いところ、暗い雲は低いところにある雲といえます。
これを踏まえて、先ほどの衛星画像に注目してみます。
九州にかかっている白く明るい雲は、上空まで発達した雲ですが、海上の雲は暗いので、海面付近の高度が低いところの雲と判断することができますね。
天気情報の際も衛星画像を使い分けて紹介しているので、それぞれの特徴を踏まえながら衛星画像の解説に注目してみてくださいね。
夏休みの自由研究にも役立つかもしれませんよ。