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「筋状の雲」とは 2021年11月29日
今週は上空の寒気がさらに強くなり、真冬並みの寒さになる日もありそうです。
寒気が強い日には、天気情報などで「筋状の雲」という言葉を耳にすると思います。
この「筋状の雲」というのは、風向に沿って、たくさんの雲の列が並んだもので、寒気が強く吹き出している、冬の時季によくみられる雲のことです。
23日火曜日の朝の衛星画像で顕著に現れていたのですが、九州の西の海上や日本海に注目すると、だいたい西から東の方向にかけて何本も筋のような雲が伸びていることが分かるでしょうか。
これらの雲の列が「筋状の雲」と言われる雲です。
実際に、このときの九州の上空1500m付近には、0度以下、真冬並みの寒気が入っていました。
筋状の雲はとても特徴的な形をしているのですが、このような筋状の雲の列になるのか、メカニズムを解説していきますね。
海水は暖まりにくく冷めにくいため、海面付近にある空気は気温が高くなっています。
暖かい海上に向かって強い寒気が入ると、暖かい空気は上昇し、上空で冷やされて下降する、という循環ができます。
空気が上昇した時に雲が発達し、空気が下降した時に雲が衰弱するため、間隔を置いて雲が並ぶような形になります。
さらに、寒気の流れ込みが強いと、発生した雲が風下に流されるため、筋を描いたような線状の雲が何本も並ぶ形になるんです。
これからは寒気が強まる季節となり、筋状の雲も頻繁に現れそうです。
衛星画像からも寒気の強さを確認してみてくださいね。