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酒井晋一郎

天気のサカイ目

春の曇り空 2023年03月31日

桜は満開を迎えましたが、薄雲が広がる天気となっていますね。

春は晴れと雨の日が交互に繰り返し、曇り空が広がることが多く、桜が咲く季節に薄雲が広がる天気のことを「花曇り」といいます。

 

雨が降りそうで降らない春の空の様子を詠んだ、江戸時代から明治時代にかけての俳人、井上井月(いのうえせいげつ)は、

降るとまで 人にはみせて 花曇り

といった俳句を残しています。

 

ところで、春の曇り空に関する表現は花曇り以外にもいくつかあるので、紹介したいと思います。

 

1つ目は「鳥曇(とりぐもり)」

秋以降に冬越しのために南にやってきた渡り鳥が、春になって北へ戻っていくころの曇り空の様子から付けられました。

 

もう1つが、「養花天(ようかてん)」です。

これは、曇り空のおかげで花の命が長くなっている、曇り空が花を養っている様子を表した言葉なんだそうです。

 

満開のタイミングで曇り空となっているので、「養花天」の言葉のとおり、桜ができるだけ長く残ってくれるといいですね。

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