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酒井晋一郎

天気のサカイ目

アブラゼミと梅雨明け 2019年06月28日

気象台ではウグイスやヒバリなど、特定の野鳥が初めて鳴いた日を観測していますが、鳥だけでなくセミの鳴き声も観測しています。

宮崎で鳴き声がはじめに観測されるセミがアブラゼミです。

 
今年のアブラゼミの初鳴きは625日となりましたが、昨年より3日、平年と比べても14日早く、観測史上2番目に早い初鳴きとなっています。

ずいぶん早いので、ニイニイゼミのことではないかと思ったくらいです。

ちなみに、ニイニイゼミはアブラゼミと似たような鳴き声ですが、鳴き方が弱いので、アブラゼミやクマゼミが多く現れる頃には鳴き声がかき消されてしまいます。

なお、宮崎でのニイニイゼミの初鳴き観測は行われていません。

 
今週の後半からは、熱帯低気圧(のちに台風3号に発達)や湿った空気の影響で梅雨前線の活動が活発化し、大雨が降りやすい状況に変わってきているので、早めに地上に現れてしまったアブラゼミが気の毒になります...。

 
ただ、アブラゼミの初鳴きと梅雨明けの日はそれほど大きく開いているわけではありません。

平年のアブラゼミの初鳴日が79日であるのに対して、平年の九州南部の梅雨明けが714日となっていて、初鳴きから5日後が梅雨明け日となっています。

宮崎では来週もくもりや雨の日が続くため、さすがに初鳴きから1週間足らずで梅雨明けすることはなさそうです。

 
では、観測史上最も早くアブラゼミが鳴いた1988年を調べてみると、

 
1988

初鳴き:619日 梅雨明け:75

初鳴きから梅雨明けまでの日数:16

となっています。

 
初鳴きが記録的に早かった今年も、1988年と同じように16日後に梅雨明けすると考えると、初鳴きした625日から16日後、711日が九州南部の梅雨明け。

ということで、平年より早くなります。

 
元々今年の梅雨明けは遅くなると予想していましたが、昆虫好きの私としては、アブラゼミの予想通り梅雨明けが早いことを期待しています。

 





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