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酒井晋一郎

天気のサカイ目

台風が通過したあとは... 2019年08月16日

昨日台風10号が広島県に上陸し、県内も風速25メートル以上の暴風域に入りました。

ただ、台風が九州に接近したときに暴風域が縮小したこともあり、事前に予想された降水量ほどの大雨にはならずにすみました。


さて、台風は海上で発生し、海上で成長するので、台風と海は密接に関係しています。


特に海水温が強くかかわっているのですが、台風が通過した後は、海水温はどのように変化するでしょうか。

① 海水温が上がる  ② 海水温が下がる  ③ 海水温は変わらない


実際の海水温の様子を確認するとよく分かります。

1週間前の89日の時点で、日本の南の海上では海水温が30度前後のピンクのエリアが広がり、台風10号は九州からかなり離れた海上にありました。

190816海水温1.jpg

海水温が27度以上で台風は発達するため、台風は海水温が高い海域を通って発達し、勢力を維持しながら九州に接近。

中国地方に上陸したあとは日本海へと抜けていきました。


では、最新の海水温のようす、昨日の朝の状態がこちらです。

190816海水温2.jpg

30度前後のピンクのエリアが少なくなっているので、海水温が下がったことを示しています。


つまり、クイズの正解は②、台風が通過した後、「海水温が下がる」が正解です。


このように変化する理由なのですが、台風が通過する前は晴れているため、海水は太陽の熱で暖められます。

190816台風接近前.jpg


しかし、台風が通過中の場合は、発達した雨雲がかかり、暴風雨となります。

すると、暴風や高波によって海面付近の暖かい海水と、水深がやや深いところの冷たい海水がかき混ぜられるため、海水温は下がることになるんです。

190816台風通過中.jpg


なお、台風10号の通過で多少海水温が下がっていますが、年間で海水温が最も高くなるのは9月ごろなので、今後の台風シーズンへの備えがまだまだ必要ですね。



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