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酒井晋一郎

天気のサカイ目

台風19号が北上中 2019年10月11日

台風19号が大型で非常に強い勢力(今日午後3時時点)で日本列島に近づいています。
今年発生した台風の中で最も強力であることは言うまでもなく、統計開始以降でも最悪レベルの台風とも言えます。

台風19号は東海地方・関東地方へと向かっていて大雨や暴風が予想されますが、県内では雨雲がほとんど届かず、影響は海上の暴風や高波に限定されそうです。

雨雲が発達するのは、台風との位置関係が影響していますが、昨日の衛星画像ではそれがはっきりと現れています。

191010衛星画像(極東)1.jpg

南の海上にある台風の中心にははっきりと目ができていて、台風の西側では雲が途切れる部分はあるものの、東側では発達した積乱雲が切れ目なく広がり、左右で非対称な形になっています。

191010衛星画像(極東)2.jpg


台風は時計とは反対回りに回転していて、南からの暖かい空気が入る右側で雨雲が発達しやすくなります。

191010衛星画像(極東)3.jpg
さらに、台風の移動速度も加わることで右側では空気の流れが加速する一方、左側ではスピードが打ち消されて風速が弱まり、雨雲の発達も抑えられるんです。

ただ、今日の正午の衛星画像では、反対の西側で雨雲が発達しています。

191011衛星画像(極東).jpg
台風の中心に近い、台風本体の雨雲は左右でアンバランスな形をしていますが、本体から西に離れた海上では広い範囲で雨雲が発達しています。

この理由は、天気図を重ねるとよく分かります。

191011実況天気図(極東).jpg
元々高気圧からの冷たく乾いた空気が入っていたところで、台風が北上し、暖かく湿った空気が強く入るようになったため、台風の西側、九州に近いところまで雨雲が広がったためなんです。

台風が九州の西側を通れば大雨、東側を通れば雨はそれほど降らない、と経験的に感じている方は多いかもしれませんが、台風の勢力や気圧配置によっては、台風が東側を通っても発達した雨雲がかかる可能性は十分にあります。

今回の台風では、九州の大雨のおそれはないものの、海上の暴風や高波に警戒が必要なので、晴れていても海岸には近づかないようにしてください。

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