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台風を比べてみた 2019年10月18日
今日新たに台風20号が発生しましたが、大きな被害をもたらした19号とは異なり、あまり発達せずに温帯低気圧に変わる予想となっています。
台風の発達の条件として、高い海水温が挙げられますが、19号と20号が台風に発達する前日の海水温を調べてみました。
左側が10月5日の海面水温で、熱帯低気圧の周辺では広い範囲にわたり30度前後の高い温度となっています。
この時点で熱帯低気圧の中心気圧は1006hPaですが、翌日に台風19号に変わると猛烈な勢力にまで発達しました。
一方で右側の17日の海面水温を確認すると、全体的に温度は下がっていますが、熱帯低気圧の周りでは範囲は狭いものの30度前後の十分に高い温度が維持されています。
中心気圧は1008hPaでほぼ同じくらいです。
ただ、同じくらいの海水温でも、あまり発達せずに衰える見込みです。
何が熱帯低気圧の発達の原因になったのか、上空の風の流れに注目してみました。
こちらが同じく台風発生前日の上空5500m付近の風の流れです。
出典:earth.nullschool.net
左側の19号の方では、反時計周りの強い風の流れが広い範囲でできていますが、20号の方では、回転はしていますが風の流れは弱く、狭い範囲でまとまっています。
このように、台風の発達には高い海水温だけではなく、湿った空気を引き込むための、渦を巻く回転する力なども必要となっているんです。
台風シーズンは終盤に近づいていますが、過去には11月に上陸した台風もあったため、台風情報が発表された場合は、必ず確認するようにしてください。