番組表
雨が降りやすい曜日? 2019年11月01日
今日の「天気のサカイ目」では、「週末は天気が悪いことが多いように感じますが、因果関係はあるのでしょうか?」という疑問の解明に挑戦しました。
「雨が降るのに曜日なんて関係ないじゃん!」
という気持ちで観測データを調べていたのですが、意外な結果が出てきました。
手始めに、九州各地の曜日ごとの直近10年間分(2009年~2018年)の降水量を調べて、ランキングにしたところ...
福岡市・佐賀市では、ともに1位:水曜日、2位:金曜日、3位:日曜日の結果。
そして宮崎市をはじめ、長崎市・熊本市・大分市・鹿児島市の5つの市では、2位以下はばらつきがあるものの、1位はいずれも日曜日となりました。
また、九州の全体的な傾向を見ると、日曜日に大きなピークがあるだけでなく、水曜日に2つ目のピークができているように見えます。
雨が降る日は、低気圧などの影響で気圧が下がっているため、気圧の変化からヒントを探っていきます。
こちらが2018年9月から11月の宮崎市の気圧変化をグラフにしたものです。
雨が降るときは台風や低気圧の影響で気圧が下がりますが、気圧が低下する間隔に注目すると、数日から1週間の周期で定期的に下がっているといえそうです。
これを踏まえると、1週間周期が多いと特定の曜日に降水量が集中することになり、数日周期も加わることでもう1つの降水量がピークもできる、ということになります。
降水量が集中する特定の曜日が日曜日になった場合、3日周期を2回繰り返すと約1週間になるので、数日空いた水曜日に次のピークが現れる、というのも納得できます。
もちろん、この周期は常に一定ではなく、少しずつずれていきます。
手始めに調べたデータは平成最後の10年間(2009年~2018年)のデータだったので、今度は昭和最後の10年間(1979年~88年)のデータを確認すると...
多少ばらつきはあるものの、火曜と金曜に降水量が集中し、日曜日は圏外になるという結果になりました。
もちろん、週末は平日よりたくさんのイベントがあるので、雨の日の記憶が強く残っているだけ、という理屈もあります。
ただ、データを解析する限り、九州では雨の周期がたまたま週末に当たっているからなので、10年後には、
「最近、月曜日は雨が降ることが多いね」
なんて話題をしているかもしれませんね。