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番組表
春すぎて夏来にけらし 2020年05月27日
今日は百人一首の日なんだそうですね。
文暦二年(1235年)5月27日に藤原定家が嵯峨中院で和歌百首を書写して障子に貼りだしたことが由来とされています。
私の母校の中学校では百人一首大会が行われていて、毎年大会の時期になるとひたすら覚えていました。
ただ、今では大半の和歌は忘れてしまい、口ずさめる歌は数えるほど...。
改めて百首すべてに目を通したところ、今の季節にぴったりの和歌があったことに気づきました。
春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山 (持統天皇)
とても有名な歌なので、知っている人も多いかと思います。
現代語では、
「春が過ぎて夏が来たようだ。夏になると白い衣を干すという、天の香具山に真っ白い衣が干されているから。」
という意味で、白い衣が干されている様子を見て、夏の到来を感じて詠んだ歌のようです。
今日はしっかり晴れて夏の日差しが届いたため、持統天皇が詠んだ様子もイメージに浮かびそうです。
また、撰者の藤原定家が和歌を書写したことは本人の日記である『明月記』に記されているのですが、歴史的事実だけでなく自然現象なども記されています。
毎日の天気も記録されていて、雨が降った日はその時間帯までも記されていました。
ちなみに文暦二年の今日の天気は「朝天晴」。
あすの天気は「天晴」で、衣を干すには絶好の日よりとなりそうです。