番組表
大淀川の源流へ 2018年12月24日
宮崎市内を流れる一級河川の大淀川、いつもは河口付近をジョギングしているのですが、先日源流点へと行ってみました。
大淀川の源流はお隣の鹿児島県曽於市内の中岳ダム付近にあります。
中岳ダムに近づくと、「ようこそ大淀川の源流へ」という大きな看板の出迎えがあり、源流点のすぐ近くまで車で容易に近づくことができます。
道路の脇に小さな山道があるので、そこを10分ほど歩き、小道を横に下ると源流点の碑を見つけることができます。
源流点付近までは歩きやすい山道になっているのですが、はじめに通ったときは見逃してしまい、倒木が行く手を塞ぎ、草木が生い茂る道なき道にうっかり入り込んでしまいました...。
源流では、水量が少ない時季のせいか、小さな水たまりがあるくらいで小川のような流れはありません。
ただ、水が流れていることを示す、溝のような地形が下流へと延びているのはわかります。
水量が増える春になってから再び訪れると、小川になっているかもしれませんね。
川の始まりを求めて源流点にやってきましたが、源流点は地下に浸み込んだ雨水があふれている場所でもあるので、雨が地上に降った瞬間が川の原点だと考えれば、本当の川の始まりはもっと標高の高いところにありそうです。
その高いところとは、「分水嶺」ではないでしょうか。
分水嶺は、地上に降った雨が太平洋側か日本海側(東シナ海側)のどちらに流れるか、を分ける境界線で、雨水が分水嶺を越えて反対側に流れることはありません。
九州では韓国岳などが分水嶺の通過点となっています。
分水嶺はかつて国の境界にもなっており、分水嶺を越えると気候や景色が一変するとも言われています。
川端康成の小雪『雪国』の冒頭で、
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」
と景色が一変する様子が表現されていますが、この「長いトンネル」は分水嶺の下を通っているそうですよ。