番組表
佐々木六華
海の中で・・・ 2012年10月19日
前回の続きです
石垣ダイビング一人旅二日目。
石垣島の西に位置する小浜島のすぐ北側にある無人島、
嘉弥真島周辺のポイントに案内してもらいました。
一面にカラフルなサンゴが広がり、
ところどころ岩の切れ目が谷のようになっていて、底には白い砂地が見えています。
周りを見渡すと、グラデーションになっていて奥のほうは深い青色・・・
幻想的な光景にうっとりしていると、その奥の青い空間で泳ぐ大きな魚の姿に気づきました。
ん?あれはひょっとして・・・
あの背びれはもしや・・・
と思っていたら、インストラクターさんがボードに「ホワイトチップ!」と書いてこちらに見せました。
ホワイトチップ・・・
和名、ネムリブカ。メジロザメ目メジロザメ科の・・・・・・・・・・・・・・・サ・メ!
少年時代に映画「ジョーズ」の影響で「サメは恐ろしい生き物なんだ」と思い込み、
海水浴に行っても足がつかないところまで泳ぐと、
「サメがいて襲われたらどうしよう・・・」などと不安になったりしていたものですが、
ダイビングをはじめてからいろいろ調べてみると、人間を襲うようなサメはそんなに多くないし、
そもそも人間を食べてやろうと思って襲っているわけではないらしいこと、
サメのほうも人間に遭遇したくはなかったり、
ダイバーを見ても無関心なことのほうが多いらしいとのこと。
実際、今回出会ったネムリブカも我々には特に興味を示す様子もなく、
ゆったりと円を描くように泳いでいました。
体長は1.5mくらいあったでしょうか。
海の中ではじめてみるサメの姿、怖いという感情は全くおこらず、
むしろかっこいいなあ、と思いながら眺めていました・・・
が!
こちらはネムリブカがのいる方向にむかって泳いでいて、その距離が20mくらいになったとき、
むこうもくるっとこちらを向いて、泳ぎ始めたのです!
少しずつ縮まる距離に、さすがに「あれ?大丈夫?!」と思いドキドキしたんですが、
前を泳ぐインストラクターさんは気にする様子もなくまっすぐ進んでいきます。
「このままいったらどうなるんだろう・・・でも、き、きっと大丈夫さ。」
と、自分に言い聞かせていました。
結局、ネムリブカはすぐに向きを変え、深い青色のなかに消えていき、
その後遭遇することはありませんでしたが・・・
ダイビングを終えて船にあがった後、ネムリブカの話しをしていたらインストラクターさんが一言、
「やっぱりこっちに向かって泳いでくるとドキッとするよね~」
やっぱりそうなんですね。