日本のお正月に欠かせない年賀状。
今年はちょっと工夫したいという方、手描きのイラストに挑戦してみませんか？

山本祐嗣アートスタジオを訪ねました。
宮崎市在住の画家、山本祐嗣さんです。
過去に3回、年賀状の原画を制作されています。

まず単純化してしまうということと特徴を捉えていってそれを簡単に写しとれるような方法を今日はお教えしたいと思います。
それでは早速挑戦しましょう。

【中田】描くのは来年の干支、亥です。先生、絵心がなくても大丈夫でしょうか？
【山本先生】大丈夫です。絵心のない人にはこういう秘密兵器があるんです。

トレーシングペーパーを使い写真からフォルムを写しとる作戦です。
講師の岩崎さんも助っ人として参加してくださいました。

• 写真の上にこの薄いトレーシングペーパーをのせて、形をとっていきます。
  ウリ坊の特徴であるこういう縞模様のところも写し取るようにしてやってみてください。
• 写し終わったトレーシングペーパーの裏側に濃い鉛筆を使ってカーボン状にしていきます。
• これをレイアウトしていきます。
• 真ん中に置いても面白いのですが頭の向いている方向を少し空けてあげるというのがポイントです。
  空けてあげることでこっちへの空間もできますし進んでいく感じが出ますよね。

鉛筆やボールペンで線をなぞればもう下書きの完成です。
絵の具で色付けしていきましょう。
油性マジックで輪郭をなぞっておけばにじまずきれいに塗れます。

【中田】最初はどうなることかと思ったのですが上手にできました。
【岩崎さん】細かいところまでリアルに仕上げました。ひづめのところや鼻先のところなどがポイントです。
【中田】写し取ったとはいえ、自分で描いたという達成感と、それから愛着が湧いてきますね。
【山本先生】そうですね。いいできじゃないでしょうか。

メッセージを書き添えれば手描きの温かさが伝わる特別な一枚の完成です。
印刷されたものより手描きの良さというかハートが相手に伝わるという、それがまた年賀状の良さでしょうから皆さんもはりきって楽しい作品を作ってください。
これは上手い下手ではありませんので。

十二支のしんがりを務める亥は食べれば万病を予防することから無病息災を意味するとされています。
来る年の無病息災を祈りながら特別な一枚を描いてみてはいかがでしょうか。