番組表
Reらいふ
2019年06月19日
梅雨の学び 「ジョルジュ・ルオー展」(2019年6月18日放送)
梅雨の学び。屋外での予定が立てづらいこの時期、アート鑑賞はいかがでしょうか。
宮崎県立美術館では国内外の優れた作品約4000点を所蔵。
無料で鑑賞できる1階の展示室では、宮崎県出身の画家、瑛九の作品をはじめ、今年新たに収蔵された作品なども展示されています。
美術館では、このほかにも、普段宮崎では見られない著名な画家の作品を集めた特別展を開催しています。
令和元年、最初の展覧会が「ジョルジュ・ルオー展」です。
20世紀のフランスを代表する画家、ジョルジュ・ルオー。
キリストや貧しい人々などの姿を通して人生の困難や苦悩を見つめ続けました。
会場には世界有数のコレクションを誇る「パナソニック汐留美術館」などが所蔵する124点の作品が展示されています。
ルオーは元々ステンドグラス職人の弟子だったのですが、その影響が作品に出ています。
サーカスの女性道化師を描いた油彩画「マドレーヌ」。
黒の縁取りと鮮やかな色使いに、その特徴が出ています。
特に晩年は黄、オレンジ、エメラルドグリーンといった濃く深い色彩の作品が多く見られます。
さらに注目したいのが、技法。
油彩画は通常キャンバス地に描きますがそれをイーゼルに立てかけて描きます。
ところがルオーは紙に描いており、それに絵具を幾重にも重ねて塗り固めています。
表面が凸凹しているのも特徴でよく見てみると凹凸があるのがわかります。
展示会では、最近の調査からわかったルオーの制作の秘密も紹介されている他、作品の修復に携わった専門家による講演も行われます。
さらに、作品鑑賞の前後に立ち寄るとおすすめの場所が。
大型スクリーンを活用したアートシアターでは、ルオー展に合わせた関連番組が上映されているほか、美術に関する本を閲覧できる図書室も。
こども向けの図書や、ルオーの特集コーナーも設置しているので、鑑賞の前後に立ち寄ると、より深く学べるのでお勧めです。
こども向けの塗り絵コーナーもあるので、ぜひお越しください。
毎週水曜午後2時からは学芸員によるルオー展の解説も行われます。
雨の季節。快適な環境で心静かにアート鑑賞してみては。
■お問合せ
宮崎県立美術館
TEL:0985-20-3792
月曜定休
※7月15日は開館、16日休館
当日券:大人 1000円、小中高校生 500円