今週は花粉症対策！
漢方の分野から花粉症対策を見てみます。

訪ねたのは、宮崎市佐土原町にある創業56年の「漢方の麗明堂」。
漢方を中心に扱う薬屋さんで、幅広い世代が利用しています。
薬局を営む、薬剤師の金丸幸市さんです。
漢方薬の処方をはじめ、その人に合った健康相談を行っています。

漢方薬は植物などから作られた複数の生薬を組み合わせたものです。
その歴史は深く、種類も豊富ですが、1人1人の体質に合った漢方薬を選ぶことが大切です。
花粉症向けの漢方薬には、鼻水や鼻詰まり、目の痒みなど、それぞれの症状に合わせたものがありますが、選ぶ際に注意すべきことがあります。

花粉症に一般的に使用される生薬の中に麻黄があります。
交感神経を高め、鼻水や鼻詰まりを鎮める働きがありますが、効き目が強い分、心臓や胃腸が弱い人、血圧が高い人、虚弱体質の人にはおすすめできません。

また、何種類も服用すると、同じ生薬が重なって含まれている場合、その分量が多くなり副作用が現れることもあります。
自分で手軽に購入できる便利な時代ですが、薬剤師など専門知識を持った人に聞いてから購入してほしい思います。

次に大切なのは、体質を整える「養生法」です。

漢方では鼻水や涙などの原因は、体内に溜まった不要な水分と考えるため、必要以上の水分は控えます。
また　冷たい物や甘い物も控えることが大切です。
漢方では鼻の病気を癒すには胃を労る事が大切と考えます。
冷たいものを取りすぎると胃への負担が増し、水分代謝も悪くなるため、胃を労る食事を取る事が大切です。
また、甘い物も体を冷やし、免疫力を下げるので、早く良くなるよう極力控えます。

最後に「野菜をとる」ということです。
アレルギーに負けない体を作るためには、体をアルカリ体質に保つことが大切です。
緑黄色野菜には、その作用があり粘膜も強化します。
肉魚の倍以上の量を目安に、鍋や煮物、温野菜などにして取ることをお勧めします。

体質を整えることで、症状が出にくい体作りを心がけたいですね。

■お問い合わせ
漢方の麗明堂
宮崎市佐土原町