今週のテーマはアートなカフェ。
気軽にアートに親しめてお腹も満たされる、ギャラリーをご紹介します。

訪ねたのは、都城市にある「S.A.L gallery」。
版画作品が展示されていて、誰でも鑑賞することができます。
ギャラリーを主宰する版画家の黒木周さんです。

18年前に地元都城に拠点を移し、作品を制作しながら、国の内外で展示会を開いています。
黒木さんが手掛けているのは、「クロスグラフ」という独自の技法を使った版画で、柔らかい質感が特徴です。
この質感を生み出しているのが「布」です。
板に布を貼り、それを土台に油性と水性のインクを乗せ刷っていきます。

実家が着物を扱う仕事をしていて、小さい頃から着物とか布が身の回りにたくさんあり、版画を作るにあたって布の風合いや仕上がり具合を取り入れようと思いクロスグラフを作りました。
布特有の風合いや奥行きが生まれます。

一見、抽象的ですが、実は輪ゴムや消しゴムなど、身近にあるものがモチーフになっている作品もあると言います。
人は色んなことを見立てて物を楽しむことができるから、私のシンプルな形や色は何かを思い出し易いと思います。
ぜひ色んなものを見立てて、ご覧いただければいいかと思います。

黒木さんは、アートをもっと身近に楽しんでもらおうと、展示スペース隣にカフェも作りました。
版画のほかにも各地から集めた陶器や雑貨なども並びます。
料理は妻の和代さんが担当。
季節の食材を使ったこだわりの料理を提供しています。

ランチはパスタとバターチキンカレーの2種類。
パスタは生麺を使用し、サラダ、アヒージョ、手作りのパンやデザート、ドリンクもついて1300円。
人気のジェノベーゼクリームパスタは、自家製バジルを使った一品。
ベーコンや野菜もたっぷり入っています。

パスタは、この他にも柚子胡椒や明太クリームなど5種類から選べます。
スイーツや飲み物だけのオーダーもでき、ゆっくりくつろぎながら、気軽にアートを楽しめます。

普段は私の常設展が多いのですが、時々企画展を催して色んな人の作品をみなさんにご覧いただくような機会を設けています。
ぜひこちらに足を運んでいただいて、ゆっくり時間を過ごしてほしいと思います。

過ごしやすい季節。
アートなカフェで、深まる秋を楽しんでみてはいかがでしょうか。