番組表
Reらいふ
2018年10月12日
芸術の秋 光を描く画家(2018年10月11日放送)
今週のテーマは、芸術の秋。
きょうは、都城市を拠点に日本で、そして世界で活躍している女性を紹介します。
ぱらりん ぱらぱら たねをまく
ちっちゃなたねが ぱらりん ぱらぱら
つちをかぶせて はたけは ふんわりあたたか
秋のひざしをあびて つちのなかから めが ほっこりでたよ
ほっこり芽を出したのは だいこんの葉っぱです。
畑いちめんに実っただいこんは おひさまにあたり樽で寝かされて おいしいおいしい たくあんになりました。
この絵本「たくあん」の作者、又木啓子さんを訪ねて都城市にある自宅兼アトリエにやってきました。
【又木さん、この絵本にはどのような思いがこめられているのでしょうか?】
【子供たちがスパゲティ、カレー、ハンバーグと洋食中心になっているので、日本独特の漬物など発酵食品を食べてほしいと思って描いてみました。】
日本の伝統食、たくあんを題材とした絵本ですが、そのダイナミックな筆使いと鮮やかな色彩は油絵を思わせます。
又木さんの本職は画家です。
美術大学卒業後向かった先はピカソやダリを生んだスペイン。
そこで才能を開花させ、以来 日本とスペインを行き来しながら数多くの作品を手がけてきました。
県内でも各所でその作品に触れることができます。
現在はフランス・マルセイユでの個展に向けて制作中です。
太陽が好きで、よく陽光とか描いているうちにまるい印象しか浮かばなくなってしまったんですけど。
かつて、スペインから宮崎に帰省した又木さんはあることに気づきました。
「こここそスペインだ」と思いました。
ここには山があって、海にも近いので、太陽がいっぱいで、日照時間が長いし、仕事をしてもてげてげに・・・
南九州が持っているものと共通点がいっぱいあります。
離れて初めて見えてきたふるさと。
絵本「たくあん」には宮崎の伝統的な風景「やぐらだいこん」を描きました。
あれは宮崎の中でも世界、日本に自慢できる風景だと思います。
又木さんの中にはスペインと宮崎二つの太陽が輝いています。
次はどんな作品を手がけるのでしょうか。