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2017年06月23日

食と命について考える「いのちをいただく」(6月22日放送)

食育をテーマにお届けしてきた今週の「Reらいふ」、最終日の今日は、食を通じて命の尊さを伝え続ける一人の男性の活動を紹介します。
皆さんは、この絵本を読んだことがありますか?

いのちをいただく

『いのちをいただく』
動物を肉にすることを仕事にしてきた主人公の痛みと葛藤を描いた実話です。
主人公坂本さんはある日、飼い主から家族同様に愛されて育ってきた牛のみいちゃんを肉にする仕事を依頼されます。
人懐こく首をすりつけるみいちゃんの姿にもう本当にこの仕事をやめたいそう思いますが、いよいよみいちゃんの命を
解かなければならないその時・・・
坂本さんはみいちゃんと心が通い合うのを感じます。
その体験をもとに現在坂本さんは全国を訪れて食と命に関する講演活動を行っています。

講演会

ンモーッ、ンモーッ
もっとさわってよかつばいと思って初めてこんなふうにさわったらね、目のところをさわったら、一回瞬きして涙を流したんです。大きな涙を。
この時に初めてわかりました。
この仔たちって怖かったんだ、ここに来て。
熊本在住の坂本さんは47年間、食肉解体業に携わってきました。

職場の坂本さん

動物たちも人間と同じように懸命に生きている。
そのことに気づいた坂本さんのなかにある感情が芽生えます。

坂本さん

知ってほしい、あの動物たちにも同じ感情があっとよ、と。
じゃあ、僕の息子と息子の友達のクラスに一回っきりでいいけん話しに行こうというのが講演の第一回目、きっかけだった。
講演会ではいのちをいただいて生きる意味についても語られました。

坂本さん

いっぱいいのちをいただいて食べたなら、その分だけ代わりに楽しいことや嬉しいことを代わりにしてあげることがいのちたちへの感謝だと僕は子供たちに伝えています。

参加者の声

  • 命の大切さ、本当に命をいただいて自分が生かされてるな、というのをすごく感じました。
  • 農業高校の教員なんですけど、初めてこういった職業に携わっている方のお話を聞いたので、食の向こう側について伝えてゆきたいと思います。

坂本さん

残してほしくない。
「今子供たちって周りにいっぱい物が溢れとるでしょ。
だけんが、肉ひとつとっても、筋だったり脂だったり、ちょっと硬いところがあったらいらんってすてるじゃないですか。じゃなくてね」
この筋のところもいっぱい噛み噛みしとったらね、おいしかっぞ~とかね、脂のところも甘くておいしかっぞ~とかね、そんな感じでまず食べてほしい。それが原点かな、
ぼくの、いのちを伝えるための。

いのちをいただく

今月は食育月間です。
ほんの何日か前まで生きていた牛の命に想いを巡らせることで多くの命に支えられている私たち自身の命のことも考えてみませんか?

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