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Reらいふ
2017年11月22日
お風呂特集 ヒートショックに注意(11月21日放送)
寒いときに恋しくなるお風呂。
しかし、この季節、心筋梗塞を起こしたり失神したりして溺れる事故が多く報告されています。
この時期ならではの風呂の危険を取上げます。
ヒートショックという言葉を聞いたことはありますか?
入浴時など、急激な温度変化によって意識障害などを及ぼすものです。
推計では、年間1万7千人あまりの人がヒートショックで入浴中に亡くなっているとされています。
宮崎市消防局によりますと、昨年度1年間で浴室、または脱衣所で心肺停止で搬送された人は22人。
このうち7割以上が12月から2月までの冬場に発生しています。
さらに、全体のほとんどが高齢者でした。
高齢者の病気などに詳しい、健康づくり協会の江夏基夫医師に聞きました。
暖かい部屋から冷たい脱衣所など温度差の大きい所へ移動し服を脱ぐと、寒冷刺激によって血圧や脈拍が急激に上昇します。
そのまま熱いお湯に浸かるとさらに血圧はあがりますが、体が温まってくると今度は血管が拡張して血圧が急に下がります。
こうした血圧の急激な変化によって心筋梗塞や不整脈、脳卒中や意識消失発作などの重大な病気を引き起こす危険性が高まります。
特に高齢者は血圧に変化が出やすいので、寒くなるこれからの季節注意が必要です。
さらに、注意が必要なのは高齢者だけではないといいます。
高血圧や糖尿病、脂質異常症などの病気を持った人はヒートショックを起こしやすいです。
したがって生活習慣病や持病がある場合、年齢にかかわらず注意が必要です。
冬場のお風呂、まず気をつけたいポイントは、温度差をできるだけ小さくすることです。
部屋の暖房温度を上げすぎないよう設定し、冷えがちな脱衣所や浴室を暖房器具で温めておくなどして温度差をできるだけ小さくします。
給湯する際シャワーを利用し蒸気で浴室内を温めておくのも効果的。
さらにお湯の温度は40度~41度前後のぬるめに。
心臓から離れた場所からお湯をかけ徐々に温め心臓に負担をかけないようにしましょう。
お風呂というのは案外体に負担がかかります。
高齢者が入っている時は時々声をかけて大丈夫か確認するのも大事です。
冬場のお風呂。
ヒートショックの危険性を知り、正しい入浴法を心がけましょう。