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特集
2019年10月28日
買い物が困難な高齢者を支える 移動スーパー「とくし丸」(2019年10月26日放送)
今月3日から営業をスタートした移動スーパー「とくし丸」。
移動スーパーとは、家からスーパーが遠く離れていたり運転免許がなくて買い物に出るのが困難な高齢者などに食料品や日用品を車に積んで、近所まで販売に来てくれる移動販売車のことを言います。
今回は買い物が困難な人の為に走る移動スーパー「とくし丸」を取材しました。
早朝、とくし丸の1日はその日販売する商品の積み込み作業から始まります。
午前9時半、食品から日用品まで多くの商品を積んで曜日ごとに決まった販売ルートを回ります。
とくし丸から流れる音楽とアナウンスで、とくし丸を利用する多くの人たちが集まってきます。利用者からはこんな声が聞かれました。
「"免許を返納しなさい"と言うけれど、交通網が整備されていないので大変。だからとても助かっている。」
「歩いて行けるスーパーがなく、バスも1時間に本しかない。交通の便が悪いから本当に助かっている。」
とくし丸は徳島県に本社がある株式会社とくし丸が運営する移動スーパーです。
全国各地のスーパーマーケットと提携し「とくし丸」の運営を行っています。
宮崎では児湯郡に二店舗を展開するパントリーけいすけが県内初の提携スーパーとなりました。
パントリーけいすけの河野さんにとくし丸と提携した理由を聞いてみると・・・
「日々来店されていたお客様を見かけなくなった。スーパーはお客様の命をあずかっているので1人1人の生活を豊かにするサポートができればと思っています。」と話していました。
2012年の設立以来、驚きのスピードで全国に広がり現在118社のスーパーと提携し454台が稼働しています。
この驚異的な成長の理由は「販売システム」にありました。
提携されるスーパーからとくし丸へ商品が供給されると、とくし丸は商品をお客さんに販売し、出た利益をそれぞれの配分で分け合います。
さらにお客さんには家の前まで商品を届ける代わりに、商品1点につきプラス10円の負担をお願いすることで採算が取れるようにしているのです。
移動スーパーとくし丸で移動販売を行う比江島さんは唯一の休日となる日曜日に、父親のいる施設へ向かいました。
比江島さんは高校を卒業後、神奈川の大学に進学し約30年間関東で暮らしていましたが、昨年1月に宮崎県にUターンし、今月3日から「とくし丸」を始めました。
本当にやりたい仕事を父のいる宮崎県で探したいと思っていた比江島さんは「人の役に立つ事を仕事として成立させたい」と考えていました。
比江島さんはそれが「移動スーパー」だったと話します。
買い物が困難な人を支え高齢者の見守りもしたくて「とくし丸」を選んだそうです。
現在パントリーけいすけ都農店や株式会社とくし丸では比江島さんのように児湯地区を中心にとくし丸で働いてくれる人を募集しています。さらに他のスーパーでもとくし丸との提携を進めているということで移動スーパーとくし丸での営業を希望される方は下記までご連絡ください。