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特集
2019年08月19日
宮崎花ふぶき一座 チンドン屋 宮田わかな(2019年8月17日放送)
日本で古くからある仕事の一つ「チンドン屋」。
派手な衣装と音楽で広告宣伝を請け負う職業のことです。
鐘や太鼓など、いわゆる鳴り物で注目を集め広告宣伝を行うチンドン屋は江戸時代からある日本古来の職業で、現在プロとして仕事をしているのは全国でも60人ほど。
今回密着したのは都城に住む、プロのチンドン屋 宮田わかなさんです。
わかなさんは南九州唯一のチンドン屋としてたった一人で活動しています。
わかなさんはチンドン太鼓・アコーディオン・南京玉すだれなど楽器から伝統芸能までこなせるオールラウンドプレイヤー。
チンドン屋業界にあってとても貴重な存在です。
そんなわかなさんがチンドン屋という職業に出会ったのは新婚時代を過ごした大阪。
きっかけは夫の誘いで、初めは趣味からスタートしました。
もともと人を笑顔にする仕事を目指していたわかなさんは老舗のチンドン屋に弟子入りしました。
やればやるほどハマっていったわかなさん。
その後2003年に夫の故郷である都城に戻り宮崎花ふぶき一座を旗揚げしました。
今では年間200回ほど様々な場所でチンドンの技を披露しています。
今年5月、愛知県で行われた全国選抜チンドンコンクール。
日本中から選ばれたチンドン屋が技術を競い合う伝統ある大会です。
14年間挑戦しているわかなさんはまだ優勝経験がありません。
今年は宮崎だけのメンバーにこだわり、オール宮崎で挑戦しました。
審査は実際に商店街にある店を4分間で宣伝し、優劣を競います。
わかなさんはあえて楽器を使わず芝居とアカペラで勝負しました。
そして、2位に12点差をつけて見事優勝!
一緒に優勝を勝ちとった中武さんと渕野さんは「こんな世界があることを知れたことがまず嬉しい。同世代の人はチンドン屋を知らないのでその溝を埋めることができたらいい。」と話します。またわかなさんも「二人と一緒に行けたのはすごく勇気だった。そこで優勝できたから責任を持ってプロとしてチンドン屋として生きていければと思う。」と話します。
8月、わかなさんにパーティーの依頼がきました。
進行から演出まで全てをとりしきります。
今回一緒にタッグを組むのは福岡から来たこんぺい党の川端座長とアダチ宣伝社の足達座長。
座長たちはわかなさんを「やる気と元気と行動力がある。今までやらなかった仕事も営業をかける姿勢はえらいと思う。」と話します。
様々な演目を終え盛り上がった会場は「これからも日本の文化が絶えないように、私宮崎を拠点に頑張っていきます。」というわかなさんの力強い言葉で締めくくられました。
人に笑顔と感動を与える。
それが、チンドン屋の仕事に出会ってから今日まで変わらず持ち続けるわかなさんの熱い思いです。
今後もわかなさんのプロ魂で笑顔の華をたくさん咲かせてください。