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特集
2020年03月30日
旅立ちの春 宮﨑大学 地域資源創成学部(2020年03月28日放送)
出会いと別れの季節・・・
今回は卒業にまつわる話題をお伝えします。
今回スポットを当てるのは、「宮崎大学 地域資源創成学部」の卒業生たち。
この地域資源創成学部は4年前に設立された学部で、この春一期制が卒業を迎えました。
<宮崎大学 地域資源創成学部とは>
地域を創成・活性化させる人材の育成
- カリキュラム
さまざまな地域で活性化策を探るフィールドワーク
1カ月の長期、インターンシップが必修となり、人材を育成することが目的 - 講師
民間企業や行政機関出身者が多数、在籍
地域ビジネスを生み出す力、マネジメント力など、様々な能力を培う
この地域資源創成学部で4年間の学びを終えた一期生が、後輩たちに見送られながら新たな一歩を踏み出しました。
2016年に発足した宮崎大学地域資源創成学部。
地域全体をフィールドにした実践型のカリキュラムで地方創生を担う未来のリーダーを育てる取り組みが始まりました。
学部の特徴の1つが必修科目である国内外での1カ月長期インターシップです。
1期生の宮崎市出身の外山将至さんは、このインターシップで価値観や考え方が変化したそうです。
外山将至さん
「必修のインターシップで1カ月宮﨑市役所にお世話になり、宮﨑中心市街地の現状や活動などを知り自分も活動に参加させて頂きました。外からでは全く見えない景色をみたり、感じたりして実際の現状に対する良し悪しを自分で考える時間が増えました。」
外山さんはその後中心市街地の活性化に関わる団体に所属し、精力的に活動を続けました。
「今後はより深い研究で地域に還元できる活性化策を見出したい」と来年度から新設される大学院修士課程 地域資源創成学研究科に進学することにしました。
「まだ中心市街地の活性化に携わり、今後は現状だけではなく将来を見据えて研究をしていきたいと考えています。」
一方、行政の立場から地域の活性化に取り組むことを決めた学生もいます。
小林市出身の海江田理湖さんはフィールドワークや海外でのインターシップを経験し、地域で稼ぐことの面白さに気づきました。
将来的には世界を視野に地域ビジネスの発展に貢献したいと考えています。
海江田理湖さん
「自分ができること大学で学んだこと、生かせることとはどういうことだろうと思い、地元宮﨑県に貢献できるような仕事がしたいと思い、地元に残ることを選びました。宮﨑県がこれからどんどん発展していくためには行政とか民間企業とかの力はもちろん大事だけど、県民・住民の方々の理解や協力がすごく大事だということを大学で学んだので、自分も地域の1人として周りを巻き込みながらまずは自分の地域から盛り上げていきたい。」
この春卒業を迎えた地域資源創成学部の1期生は91人が卒業。
このうち83人が就職し3人が大学院に進学します。
大学側も4年目の成果に一定の評価を示しました。
地域資源創成学部 熊野稔副学部長は「1期生の皆さんは就職状況が非常に良かったと言えます。地元の地方創生の人材育成には少なからず貢献しているのかなと思います。」と話します。
しかし新型コロナウイルスの影響で大学全体での卒業式は中止に。
1期生の門出を見送ることができなかった後輩たちは、感謝を伝えるための卒業式を企画しました。
参加者にはアルコール消毒・マスク・手袋を義務づけ、感染対策を徹底しました。
1期生の参加した生徒は「コロナで卒業式をあきらめていたときに、後輩がこうした企画をしてくれて本当に嬉しい」と話していました。
式には17人が参加し、後輩から1人ずつ手作りの卒業証書が手渡されました。
1期生の存在を誰より身近に感じ、共に成長してきた2期生。
感謝の思いを込めて先輩たちを激励しました。
地域資源創成学部のいしづえを気付いてきた1期生は社会人として次なるステージへ・・・そして、学部の未来は後輩たちへ託します。
1期制卒業生の思い
- 【甲斐 稜人さん】
「初めてできた学部で。不安もたくさんあったけど、後輩が入ってきてくれたことで、自分たちがやってきたことが良かったと思えて、慕ってくれたこともすごく嬉しいです。」 - 【嘉村 葉月さん】
「地域資源創成学部に入ってとっても良かったです。1期生で不安があったけど、高校の後輩にもおすすめしたい学部自信を持って地域学部でよかったと言えます。」 - 【中野 梓さん】
「素敵な後輩に恵まれて私たちはとても幸せです。地域学部最高!!!」
企画した福永昌俊さんは「先輩方が笑ってくれてやってよかったなと思っています。1期生の存在は年齢が1歳上と言うだけではなく、すごく尊敬しています。楽しそうだな、 挑戦しているな、こういう風に僕たちも歩んでいきたいと思わせてくれる先輩でした。これまで先輩方と出会えたことにすごく感謝しているし、これからも僕たちのお手本となる先輩たちであって欲しいです。」と話します。
地域で学び、地域とともに成長してきた地域資源創成学部。
今後は、それぞれの立場で地域に恩返しをしようとしています。
これからの若い力、エネルギーに期待をしたいと思います。