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2020年09月21日

宮﨑の魅力を世界へ フォレストフレーム(2020年09月19日放送)

今回の特集は、風景写真と本物の石・木・苔を使った「フォレストフレームをご紹介します。
宮﨑の風景写真の前に並べられた枝や石、奥行き10cmの立体的なアート作品は「フォレストフレーム」と名付けられ、見る人を神秘的な森の中で誘います。

01 フォレストフレーム

矢野宗一さん(68)は、誰でもできないオンリーワンのものづくりを目指して、フォレストフレームの製作を始めました。
今年で10年目になり、今では特許も取得されています。

02 矢野宗一さん
03 矢野宗一さんの作品の一部

もともとは京都府警に刑事として勤務されており、33歳で帰郷し、アートの世界に足を踏み入れたのは地元の会社を定年退職する頃になります。
友人の医師から、入院患者へのお見舞いで生花が持ち込めなくなってきているという話を聞いたことがきっかけでした。

04 作業をする矢野宗一さん

  • 【話:矢野さん】
    病室で見る風景が自分の故郷とか生まれた所や生活している所だったら、早く帰りたいと思うので、生きる糧になると思い、ただ作って楽しむんじゃなくて、人の役に立てるものを作りたかった。

石を探しに向かう矢野さんに同行させてもらいました。

05 矢野さんに同行させてもらう様子

たくさん石がある中で、フォレストフレームの材料となる石は、「色のいい石、品格のある石、どっしりした石」なんだとか。

06 色々な石のアップ

フォレストフレームの土台はなんと発泡スチロール!自然の岩場に見えるよう、矢野さんの経験を頼りにナイフ1本で削っていきます。

07 発泡スチロールを削る様子

フォレストフレームの基本は、「石で奥行きを表現すること」で石の大きさや配置によって作品全体のバランスを整えていきます。

使わなかった石は、元の川に返しに行く(「自然を大切に」が大原則)そうです。

フォレストフレームの世界に欠かせないのが「川」。
矢野さんはどうしたら川の流れを表現できるのか試行錯誤、ある方法にたどり着きました。
まず、温めると柔らかくなる粘土で型をとり、レジン液(アクセサリー作りに使われる液体)を流し込んでいきます。
そこに紫外線を当てると固まり、躍動感のある川が完成
します。
満足できる川にたどり着くまで3年かかったそうです。

08 苦労して作った川

奥行き10cmの世界で自然の美しさを表現するフォレストフレーム!
現在製作者は矢野さん1人。その独創的なアイデアで特許も取得し、その美しさは国内のみならず、世界にも届き始めました。

2019年10月にはアラブ首長国連邦の美術展に出展し、見事に審査員特別賞を受賞しました。
更に先日までスイスの国際平和美術展に出展され、今も作品は世界中の美術展を渡り歩いています。

09 スイスの国際平和美術展に出展されている様子

海を越え、世界でも評価を受けるフォレストフレーム。
この作品を通して、矢野さんには伝えたい思いがありました。

  • 【話:矢野さん】
    食べ物もみんな自然から恵みを頂いていることを子ども達に教えたい。
    この作品を通じて、こういうきれいな山から流れてくる水が私達の食べ物を作っているのですよ、という自然の大切さを伝えたい。
    フォレストフレームが認められてどんどん広がっていけば、宮﨑県内の他の地域の森や渓谷も作ってみたい。そして、宮﨑を世界へ発信したいと思っている。
    ふるさとに帰ってこられない人達にふるさとの景色をそのまま届けたい、ぜひ都会にいらっしゃる方に感じてもらいたい。

10 子どもたちに教える様子

宮﨑が誇る自然の美しさを世界へ、フォレストフレームが叶える夢は今始まったばかりです。
ぜひこれからもフォレストフレームで宮﨑の自然の素晴らしさを国外そして世界に発信して欲しいです!

11 夢を語る矢野さんの表情

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