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特集
2021年03月22日
空き家バンク 美郷町の取り組み(2021年03月20日放送)
ここ数年増えている県外から宮崎への移住者。
県内への移住・就職世帯数の推移を見てみてみると、2014年は64世帯であったのに対して、2019年には558世帯にまで増えています。
昨年はテレワークなども普及したこともあり、10月には移住相談の件数が過去最高の242件も寄せられました。
こうした中移住先の住居に空き家を選ぶ人たちが増えています。
県も新年度に予算を確保するなど、空き家への移住に力を入れています。
- 【話:美郷町 政策推進室 川西 邦明さん】
私たちは、美郷町空き家バンクということで、移住者や町民の方に対して空き家を紹介しています。
現時点での美郷町の空き家バンク登録数は68件で、そのうち57件は契約済みとなっています。
空き家バンクとは、自治体が住民から空き家の登録を募り、空き家の利用を希望する人に物件情報を提供する制度のことです。
移住や定住を進めることで、地域の活性化に繋がると期待されています。
空き家No.64 木造平家建て家屋(約117平方メートル)(美郷町西郷)
明治元年に建設され、築153年という歴史を感じる建物です。
およそ15年前から空き家状態でしたが、持ち主が高齢となり管理が難しくなってきたため、今回空き家バンクへの登録を決められました。
オススメポイントは、台所に残されている「かまど」です。
空き家の魅力の一つとしては、昔ならではの建物が使用できることです。
少子高齢化や人口減少に伴い県内でも年々空き家が増えており、現在では約5万戸あると言われています。(総務省 住宅・土地統計調査)
人が住まず管理されなくなった空き家が増えると景観が損なわれ、倒壊の恐れがあるなどとして問題となっていました。
こうした中、各地方自治体が移住先の住居として空き家を活用するようになりました。
美郷町では、空き家利用者に補助金として、リフォームにかかる費用の2分の1を補助(上限100万円)するなどの支援を行なっており、移住者も年々増加しています。
空き家バンクの取り組みを進めていく中での、課題や改善点はなにか?
- 【話:美郷町 政策推進室 川西 邦明さん】
現時点で空き家を活用したいという方が、町内外含めて53世帯ぐらいいるが、圧倒的に住居が確保できていない現状です。このため、需要に合った空き家の確保が課題となっています。
空き家というのは、土地、家、畑だけが付いているだけではなく、近所の人たちの優しさも付いてきます。
もともと思い入れのある家であり、オーナーの方も地元の人と繋いでくれるということで、移住者の方もより宮崎を楽しむことができます。
宮崎の空き家の今後の活用が楽しみですね。