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2021年07月26日
性の多様性とは サッカーを通して自分らしさを表現(2021年07月24日放送)
新富町を拠点とする女子サッカーチーム「ヴィアマテラス宮崎」。
現在、日本で初となる女子プロサッカーリーグ "WEリーグ"への参入を目指し、快進撃を続けています。
チームを牽引するのは、エースストライカー 齊藤 夕眞 選手。(28歳)
実はかつてなでしこジャパンに選ばれ、世界を舞台に活躍。その後もなでしこリーグで8年間プレイするなど輝かしい経歴の持ち主です。
その後2020年、ヴィアマテラス宮崎に加入。
世界を舞台に数々の功績をあげてきた一方で、幼い頃から自身の性に対し悩んできました。
- 【話:齊藤 夕眞 選手】
自分自身はLGBTQの中にはめるのであればQの所にいるのではないかと思います。
性別を男女に当てはめず、自分は自分でいたいという部分があって、今はクエスチョニング Qというところを当てはめているところです。物心ついた頃には男でいたかったと言っていた。自分が女であることは認識していたけれど、男の子と同じことがしたかった。
1993年、埼玉県に「齊藤あかね」として誕生。
4歳から始めたサッカーはメキメキと上達。
高校では親元を離れ、女子サッカーの強豪校へ進学。そこでの出会いが違和感を確信へと変えました。
- 【話:齊藤 夕眞 選手】
同じような境遇の子が部活にいて、そこで初めてLGBT、性同一性障害というのを知った。"何それ? 障害? 自分障害じゃないし"と思ったが、調べていくうちに当てはまると。一番の味方でいて欲しいと思って手紙を書きました。
- 【話:母 齊藤 千代 さん】
手紙をもらって、大泣きしました。物わかりの良い親でいたいという理想論と正直な気持ちが葛藤していたので、すぐに返事はせずにある程度気持ちを整理してから話をしました。
決心が固くて、手紙を書いてきたんだと思って下手に反対しても本人が迷うだけだし、自分がやりたいと思うことを生き生きとできるのであれば応援しようと思っています。何があっても私たちは家族なので、今まで通り接していこうと思います。
2019年、引退を決意。
乳腺切除手術を受け、「あかね」から「夕眞」へ改名しました。容姿が男性に近付いたことで心が満たされる自分に気づきました。戸籍上、名前は変わっているけど性別は変わっていません。
戸籍のところまで男になりたいとは思っていなくて、体を痛めつけてまで変わりたいと思わず、性別は関係ないことに気づきました。その後、男性ホルモンの投与を中止した齊藤選手。
中途半端かもしれないが、これが一番自分らしいと思えました。
そしてもう一度、女子サッカーのピッチに戻ってきました。
"あなたはあなたらしく"で良いじゃない!と受け止めてくれたのが宮崎のチームでした。
- 【話:秋本 範子 監督】
これから、うー(齊藤選手)がもっと、もっとそういった活動をしていきたいという思いがあると思うのですが、そこが出ていけば出ていくほど、リスクも高くなっていくところもあると思います。いままでとは違った葛藤が生まれたりすると思うのですが、めげずに頑張って欲しいです。それを見ながらみんながちょっとずつチャレンジできたらなと思います。
女子サッカー、齊藤 夕眞。自分らしさを受け入れてくれたこの宮崎の地で、仲間と共に走り続けます。
- 【話:齊藤 夕眞 選手】
みんな違うことが当たり前、個性がいろいろあるんだということを情報として取り入れてもらえれば。知って、それを理解する、受け入れるのは、その人達の判断です。ただ、あるかないかを知っているか知らないかで変わってくると思うので、知らせる、発信することにフォーカスしていきたいです。
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