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2021年09月27日

妊婦の感染リスク ワクチン接種の現状と課題(2021年09月25日放送)

県内で今年2月から始まった新型コロナウイルスのワクチン接種
2回目まで接種を終えた人はおよそ6割にのぼり、若い世代の接種を進めることが今後の課題となっています。

01 県内の接種状況

  • 県内の接種状況(9月21日時点)
    12歳以上の対象者のうち
    1回目終了・・・72.5%
    2回目終了・・・60.4%

そんな中、9月から宮崎市などが始めたのは、妊婦などを対象とした優先接種です。
その背景には、8月千葉県柏市で発生した痛ましい出来事があります。
妊娠8カ月の女性が新型コロナウイルスに感染したあと、入院先が見つからず自宅で出産し、早産で生まれた赤ちゃんは心肺停止の状態で病院に搬送され、その後死亡が確認されました。
第5波が猛威を振るい、医療提供体制が逼迫していた中で起きた悲劇。
この問題を受けて、厚生労働省は自治体に対し、感染した妊婦の受け入れ態勢強化や妊婦が早くワクチン接種を受けられるよう対応を求めました。

宮崎市によると、妊娠の可能性のある人のワクチン接種率は1回目終了がおよそ3割にとどまっています。(9月24日時点)

02 妊婦のワクチン接種

  • 1回目終了・・・34.8%
  • 2回目終了・・・12.5%

今回、新型コロナウイルスによる妊婦の感染リスクとワクチン接種の現状と課題について、専門家である県産婦人科医会 肥後貴史 会長にお話を伺いました。

Q:県内における妊婦の感染は?

03 肥後貴史 会長 妊婦の感染

  • 第3波(1月)・・・6人
  • 第4波(4月~6月)・・・7人
  • 第5波(7月~9月)・・・24人
Q:妊娠中に感染をした場合の影響は?

お母さんが新型コロナで血中の酸素濃度が下がってくると、子宮の中の赤ちゃんにまわっていく酸素の濃度も下がっていくため、そういう影響が強く出てくる可能性があります。

Q:妊婦の入院療養調整は?

04 妊婦の入院療養調整

昨年の3月、4月から県の健康増進課を中心として、県内の地域周産期母子医療センターや大学の総合周産期センターを含め話し合いをもって、新型コロナに感染した妊婦さんの対応方法を決めています。
また、千葉県柏市のケースを受けて、県と産婦人科医の間で、新型コロナに感染した妊婦さんや濃厚接触者などを含めた患者情報を早期に共有できる体制を構築しました。

感染拡大を防ぐカギとなるのがワクチン接種です。

ワクチン接種後の死亡例

05 ワクチン接種後の死亡例

ワクチンの安全性についてみてみますと、8月22日までにワクチンを接種した人のうち、接種後に亡くなった方は全国で1,093人確認されました。
この中には突然死や自然死などを含まれており、全員がワクチンを原因として亡くなったということではありません

Q:ワクチンの安全性は

06 ワクチンの安全性は

特に妊婦さん達においては、新型コロナに感染した場合、お腹の赤ちゃんに影響を及ぼすこともあるし、産科的な合併症があると対処しなければならず、ワクチン接種を行わずに感染すると重症化の可能性があります。このため、ぜひワクチンを接種を検討していただきたいと考えています。

Q:妊婦のワクチン接種 安全性は?

赤ちゃんへの影響はまず無いと言われています。
妊婦さんのワクチン接種に関しては、当初12週以降となっていましたが、今は制限がなくなりました。
また、妊娠を考えている方達もワクチンを接種してくださいという形で動いていますので、お腹の中の赤ちゃんには影響は無いと考えて良いと思います。
8月の感染状況を見ると多くは家庭内での感染となっています。
このため、家庭内感染を防いでいくことで、コロナ感染の妊婦さんも減っていくと思っています。

コロナワクチンについては、漠然とした不安があるというのは当たり前のことですが、ワクチン自体は安全なものと考えていただいて、第一にお腹の赤ちゃんを守るということを考え、ワクチンを接種していただきたい。
更に、家庭内のご主人さんやパートナー、子供も同時にワクチン接種を検討していただければと思います。

県コロナワクチン副反応相談センター
電話:0985-26-4609 ※24時間対応(土・日・祝含む)

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