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2022年09月05日
内海小学校 津波から命守る取り組み(2022年09月03日放送)
宮崎市の沿岸部に位置する内海小学校で行われた防災教室や避難訓練には、津波から命を守るため協力し合う大人の姿がありました。
- 8月29日
児童17人が参加した防災教室で講師を務めたのは、京都大学防災研究所 宮崎観測所の山下裕亮助教授。
山下助教は、地震の規模を示すマグニチュードの大きさを人の数で置き換えた地震計を使った実験で、
"大きな地震は揺れの強さに関わらず長く揺れる" ということを伝えました。
また、"津波が来る前に高い場所に避難すること"を訴えました。
- 【話:京都大学防災研究所 山下 裕亮 助教】
強い揺れだけが危ないわけじゃないんです。長い揺れがもっと危ない。そこを多くの県民の方に知っていただいて間違った判断をしないような知識をできるだけ多くの人に身につけていただきたいです。
- 9月1日
防災教室から三日後には小学校で避難訓練が行われ、上級生が下級生の手を引いて行動するなど緊急時の初動を確認しました。
- 【話:児童】
ふざけたりしてたら先生の話も聞こえな くて、逃げ遅れるかもしれないので、逃げる時はふざけないようにやりたいです。
訓練終了後は、地域の防災に携わる人や、行政、地震の研究者などを交えた意見交換を行いました。
内海小学校の防災の取り組みは、宮崎大学工学部の川崎典子准教授が中心となって企画したもので、学校と地域と行政が一体となって防災に取り組むことを目的としています。
- 【話:宮崎大学工学部 川崎 典子 准教授】
防災教育自体が学校だけで留まっていたり、地域だけで頭を悩ませている様子をいくつか見る中で、それを一緒に考える場があったらどうなのか、今回はみんなで"自分ごと化"みたいな形で呼びかけています。
意見交換では、避難場所でトイレの設備や備品を入れる倉庫が無いこと、避難場所の選定についても意見が出ました。
そこで、7月に行われた意見交換会で地震防災を専門とする宮崎大学の原田名誉教授に提案された堀切峠トンネルを使った避難ルートを、実際に低学年の子供達も避難できる場所なのか校長先生と一緒に歩いてみました。
11 トンネル内を歩く様子
12 永山校長
- 【話:内海小 永山 和範 校長】
子どもたちが歩くのに安全か、トンネルは暗いので不安を持たないかそういうことを考えながら歩いています。
思ったより横幅はあります。子供達が歩いてても不安は少ないかなと思います。
避難訓練は毎月一回行いますけど、常に評価反省をして改善点を次回に生かすように役に立つ避難を考えていきたい。
トンネルを使う避難にかかった時間はおよそ30分。
今後のルートも避難場所の候補に入れるのか検討していくということです。
- 【話:宮崎大学工学部 川崎 典子 准教授】
学校の先生方が真摯に外の意見に耳を傾け、問題快適になると思ったら取り入れるということをされている学校だったので、他の学校でもきっとできることだしやってみたほうがいいことなのかなと思います。
私たちの暮らしを突然襲う地震。
自分のそして大切な人の命を守るため、その方法を模索し続けることが求められています 。
地震が来るまでの時間は、私たちの命が助かる可能性を上げるための時間として、防災に取り組むことが大切です。
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