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特集
2022年10月17日
日本記録更新に挑む 全国ダウン症アスリート陸上競技記録会(2022年10月15日放送)
小中高等部に児童・生徒208人が在籍している宮崎県立みなみのかぜ支援学校(宮崎市清武)
「みつけよう・なりたい自分・みらいに向かって」を校訓に、卒業後の自立と社会参加を目指し、週3回の作業学習を中心にさまざまな取り組みを行っています。
この学校で陸上部に所属するこちらのお2人。
高等部3年 三門 和生(みかど かずき)さん(左・400M)と 野脇 颯真(のわき そうま)さん(右・やり投げ)は、「2021全国ダウン症アスリート陸上競技記録会」で共に日本記録保持者となりました。
今回、大会に向けて練習に励んでいたお2人を取材させてもらいました。
- 【話:松川 直紀 先生 やり投げでインターハイ出場経験あり】
しっかりとやりに力が加えてきているので去年に比べたら上達しています。
- 【話:太田 裕輝 先生】
まず自分のタイムを更新する。難しいかもしれないですけどそれが一番かなと思います。
- 【話:母親 三門 登喜代さん】
(当時は)精神的にもいろいろあったりしたんですけど、どんどんかわいくなるんですよ。
笑顔が出てきて声も出すようになり、頑張ろうと思うようになりました。
高等部に上がって部活に入り友達もできて成長したという和生さん。
大会に出るようになって目標が持てるようになったようです。
- 【話:宮崎県立みなみのかぜ支援学校 3年 三門 和生さん】
腕振って、顔上げて、世界の一番 元気いっぱい頑張る!!
大会当日
ダウン症に特化した日本唯一の陸上大会「2022全国ダウン症アスリート陸上競技記録会」には7歳から25歳まで11都道府県の36人が参加。
宮崎チャレンジアスリート記録会と宮崎マスターズ陸上競技記録会も同時に開催されました。
- 【話:日本知的障がい者陸上競技連盟強化責任者 奥松 美恵子さん】
ダウン症アスリートは、世界大会でもすごく参加者が増えている中で、まだアジアで大会が開催されていませんでした。
ダウン症アスリートの人たちも世界を目指してほしいという時に、昔から土台がある宮崎県の陸協の方たちがすごく協力的だったので、宮崎でスタートしたという経緯があります。
- 【話:日本知的障がい者陸上競技連盟 会長 元マラソン選手 増田 明美さん】
ダウン症のアスリートの舞台は今まで少なかったと思うんですよ。
世界はもう進んでいて、これから日本も宮崎から中心に作っていきますのでこれからどんどん世界に向かって走り続けて欲しいなと思います
まずは、野脇さんの出番。
家族と松川先生が見守る中、競技がスタート!!
先生からアドバイス、そして家族からのあたたかい応援をもらい、挑んだ4投目。
嬉しそうに先生と家族のもとに駆け寄る野脇さん。
見事、日本記録を更新し有終の美を飾ることができました!!
- 【話:野脇さんのお母さん】
うれしいのとホッとしたのと、やっぱり本人が一番笑顔で楽しんでたので、高校3年最後の大会に出てたくさんの人に支えられて本当によかったです。一安心です。
- 【話:宮崎県立みなみのかぜ支援学校 3年 野脇 颯真さん】
最後の大会で優勝ができました。槍投げの目標は世界一です。 - 【話:松川直紀先生 やり投げでインターハイ出場経験あり】
最初は緊張していましたが、投げるにつれてどんどん調子も上がってきて、日本記録を出せたのは彼の力だと思うので、今後も練習していい記録を出して欲しいです。
そして三門さんの出番です!!
お兄さんとお母さんが見守るなかレースがスタート。
タイムは1分46秒
自身の持つ日本記録更新はなりませんでしたが、止まらずに最後まで走り抜きました。
- 【話:宮崎県立みなみのかぜ支援学校 3年 三門 和生さん】
腕を振って、振りすぎた!手が痛いです
(お母さんの)「頑張って!」という声が聞こえました。ありがとうございました。
- 【話:母親 三門 登喜代さん】
和生が諦めないところを見て、わたしもいろいろ協力したいし、頑張ってる姿で勇気をもらえると言ってくれる方もいて、それが励みになります。
目標を立てて、また記録更新に向かって親子で頑張りたいです。
Q:次の目標は・・・?
- 【話:宮崎県立みなみのかぜ支援学校 3年 三門 和生さん】
世界一です!!!がんばります!!ありがとうございました!
大会が開催されることで目標ができ、更に成長した2人。
高校生最後の大会を終え、新たな目標に誓いを立て、一歩ずつそして確実に前へ踏み出します。
取材中もスタッフに「ありがとうございました!!」と感謝の気持ちをいつも素直に伝えてくれていたというお二人の、これからの更なる飛躍を応援しています!!