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2023年03月13日
大地震被害のトルコへ 宮崎市消防局 被災地活動報告(2023年03月11日放送)
2023年2月6日、トルコ南部で発生したマグニチュード7.8のトルコシリア大地震。
その後の余震でトルコシリア両国で50,000人以上の死者が出ています。
地震発生翌日には、日本の国際消防救助隊の派遣が決定。
宮崎市消防局からは、北消防署東分署 一井 亮太 消防士長が現地トルコへ派遣され、2月8日~14日まで行方不明者の捜索を行いました。
一井さんは、人命の救助に関する専門的かつ高度な教育を受けた高度救助隊員で、日頃から特別な機材を使った救助訓練を行っており、いざという時に常に備えています。
派遣はどのように決まったのでしょうか?
- 【話:北消防署東分署 一井 亮太 消防士長】
非番で外出をしていたんですけど、消防局からメールがありまして「トルコで地震が発生。登録隊員は事前準備をすること」との指示がありました。登録隊員になった時から、そういう災害があったらいつでも行ける準備はありました。
時間もなかったので、家族に「明日から行ってくる」と伝えた時は、家族からも心おきなく「行ってらっしゃい、気をつけて行ってきてね」と言ってくれましたので、怪我しないように帰ってこようと決めて、旅立ちました。
初対面の隊員とはどう連携をとっていたのでしょうか?
- 【話:北消防署東分署 一井 亮太 消防士長】
羽田空港に集結した時に自己紹介するにあたって、どういった訓練をしてきたのか、苦手なことなど、チームビルディングを移動中に行いました。それによっていざ現場に着いた時にスムーズに連携できたと思います。現地に着いたときは建物のほとんどが完全崩壊または半壊していまして、余震があればいつ崩れてくるかわからない状態でした。建物の多くがレンガ造で商店街が全て崩壊してるところもありました。
一井さんの役割はどんな内容だったのでしょうか?
- 【話:北消防署東分署 一井 亮太 消防士長】
倒壊した建物に近づいて、地中音響探査機で要救助者の捜索と、ドリルを使用して建物の天井や壁に穴を開けて24時間体制で救助活動していました。
食事や睡眠はどうされていたのですか?
- 【話:北消防署東分署 一井 亮太 消防士長】
日本からレトルト食品を持参し、カレーとかパスタとかパンとかを食べてました
睡眠はテントが用意されていて寝袋とマットだけで寝ました 。活動がない時は5時間以上寝れたんですけど、やっぱり寒くて・・・ただ目をつぶるだけとかで、寝てないことが結構多かったですね。
体力的にも精神的にもきつい時があると思いますが、どんな思いで活動されていましたか?
- 【話:北消防署東分署 一井 亮太 消防士長】
寒いので中にいる要救助者を出してあげたいという気持ちがチーム全員が統一できていたので、一丸となって救助活動ができたんじゃないかと思っています。
トルコで印象に残ってることは何かありますか?
- 【話:北消防署東分署 一井 亮太 消防士長】
現地での気温が氷点下5°cまで下がる過酷な状況下において、いかに集中力を切らさず長時間活動するかというのが非常に大変だったかなと思います 。
今回の経験を振り返っていかがですか?
- 【話:北消防署東分署 一井 亮太 消防士長】
海外派遣に伴う訓練をこれまでやってきましたが、この訓練の技術知識が間違ってなかったという実感が湧きました。それを宮崎県に広めていただきたいなとは思っています。
有水 勇一郎 宮崎市消防局長 コメント
今回、宮崎市消防局の職員がトルコ共和国へ国際消防救助隊員として本県から初めて派遣されたことで、私たち消防職員が県内や国内のみならず、世界各地で発生する災害に備えておくことの重要性を改めて認識しました。本県でも南海トラフ巨大地震の発生が危惧されますが、今回の国際消防救助隊の派遣で得た経験を県内の消防本部や消防団とも共有しさらなる連携の強化に努め、今後の災害に備えていきたいと思います。
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