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2023年10月09日
西都市の企業「キャスター」 東証グロース市場に上場(2023年10月07日放送)
10月4日、西都市に本社を置きリモートワークで人材事業などを展開している「キャスター」が、東京証券取引所に上場しました。
県内に本社を置く企業で上場を果たすのは7社目です。
東証には、主にプライム市場、スタンダード市場、グロース市場などがあります。
- 「プライム市場」トヨタ自動車やパナソニックなど大企業の株が取引される
- 「スタンダード市場」プライム市場に次ぐ企業規模の株が取引される
- 「グロース市場」高い成長が期待されているベンチャー企業などの株が取引される
今回、キャスターが上場したのはグロース市場。市場に上場することにより会社の株式が非常に公開されるので、より多くの投資家から資金を調達することができ事業の拡大などが図りやすくなる。
キャスターの中川祥太代表取締役CEOなどが東京証券取引所を訪れ、上場通知を受け取った後、鐘を鳴らして上場を祝いました。
公開価格760円でスタートした初日の取引は、買い気配のまま売買が成立せず、翌日ついた初値は公開価格のおよそ3倍となる2319円。
終値は1819円となり、市場の期待の高さが反映されたスタートとなりました。
- 【話:キャスター 中川 祥太 代表取締役CEO】
創業時点から「リモートワークを当たり前にする」というミッションの中で、上場を経て公の企業になるということを目標にしていたので、一つのハードルは越えることができたかなと考えています。
東京証券取引所に上場した、西都市に本社を置く「キャスター」
2014年に創業。中小企業の経理や人事・秘書などの業務をリモートで代行する事業を手掛ける。
現在社員数はおよそ840人。
西都市の酒造会社工場内にあるオフィスで働く社員は数名程度で、全国にいる社員はオフィスには直接出向かず自宅などからリモートで仕事をしている。
以前宮崎に住んでいた縁で県庁の企業立地課から西都市を紹介され、2019年に東京から西都市に本社を移転したと話す森岡取締役 COO
社員のみなさんが「キャスター」を選んだ理由
社員の住んでいる地域は関東九州関西など様々。(女性がおよそ9割)
- 住む場所も制約がなくチャレンジしたい仕事を任せてもらえることになったから(福岡在住男性)
- オフィスで仕事をしていると、周りの人の声や、話しかけられたりなどそういったストレスから少し解放されたい、ちょっと疲れてしまったなあという時に、それを変えられる環境だった。(東京在住)
- 子育てとの両立や場所を選ばない働き方に魅力を感じているといいます。
- 旦那が転勤族なので、場所が変わってもキャリアが全く途切れることなく継続できるところ一番のメリット。(静岡在住)
- 子供いるいないが関係なくて、今の時代に合ってると言うか、昔からもっと広がってても良かったんじゃないかなっていう働き方かなと日々感じてます。(京都在住)
- 子供が帰って来た時に「おかえり」」と言える環境ができたことは人生の厚み、重みができたと思う。(北海道在住)
社員の採用を増やし、年々業績を拡大してきたキャスター。
昨年度の売上高はおよそ33億3800万円(5年前と比較しておよそ7倍に増加)
今回の上場をきっかけに、中小企業だけでなく大手企業からの依頼を増やしたい考えです。
会社の情報を広く公開することで、コンプライアンスの対応なども厳しくなるという制約もありますが、企業としての信頼も得られやすくなります。
中川CEOは、今後は建築や医療などまだリモートワークが浸透してない分野にも販路を拡大していきたいと話しています。
県内に本社を持つキャスターが、今後どのような事業を展開していくか注目です。