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特集
2023年04月10日
宮崎大宮高校 応援団 伝統行事4年ぶりの復活(2023年4月8日放送)
宮崎県立宮崎大宮高校は、生徒自らが考え行動する「自主自律」の精神で135年の歴史を重ねてきました。
その象徴的な存在が「応援団」。
市内の普通科高校が野球を通し、切磋琢磨する四校定期戦や文化祭などの学校行事で、生徒を鼓舞し続けてきました。
伝統を引き継ぐ応援団は今年で107代目。
現在、3年生8人、2年生1人で活動しています。
応援団の活動の中でも、新入生に対して行う「歌唱指導」は、「自主自律」の精神を育み高校生活をスムーズに迎えるために実施する、大宮高校伝統の大切な行事です。
しかし、新型コロナの影響で様々な活動が制限され、新入生への歌唱指導は3年間実施できず、伝統が途絶えつつありました。
伝統を引き継ぐために 応援団OB「花橘会」による指導
「歌唱指導」の存在すら知らない応援団に伝統を引き継ぐため、応援団のOBからなる「花橘会」の先輩たちが駆けつけました。
- 【話:花橘会 事務局長 野元 康裕さん】
自分たちが「自主自律」で、生徒から生徒に教えていく。
大宮高校の「自主自律」を体現しているのが応援団だと思う。
応援団OBである先輩達の熱のこもった指導に、現役の応援団も気合が入ります。
- 【話:第107代団長 籾田 大馳さん】
新入生たちに対して応援団は厳しいというイメージを印象づけるとともに、もう中学生じゃないんだっていう一歩大人の階段を登った、その自覚を持たせることができるような歌唱指導にしたいです。
4月4日 新入生オリエンテーション
入学を前にした生徒達が集まり行われたオリエンテーション。
期待に胸を膨らませ和やかな雰囲気の中、ステージに登場した応援団。
一気に緊張が高まる新入生に対し、大宮高校の伝統である応援歌を歌わせます。
しかし応援歌を知らないため歌えず、ためらう新入生に激しい喝を入れ続ける応援団。
- 【話:第107代団長 籾田 大馳さん】
歌詞を持ってないんだったら周りに見せてもらうとかしろよ、高校生やろ。考えろ。
先輩応援団の激励の声が響くなか、新入生達の距離も縮まり始め、次第に大きな声で歌い始めます。必死に食らいつき、最後には歌えるようになった新入生に向けて、団長の言葉が続きます。
- 【話:第107代団長 籾田 大馳さん】
これから生きていく中で理不尽なことはたくさんあるかもしれん。でもそれに負けてどうする?そこで、自分で進むことが大事やろ。キツイからって負けるな。全力でやれ !全部。
オリエンテーションの最後は、応援団による新入生へのエールで締めくくられました。
新入生の声
- 「ものすごく迫力があって怖かったですけど、良い経験になりました。」
- 「応援団の皆さんの熱気が伝わってきて最後は熱く全力で歌うことができたので、結果として良かったなと思います」
- 「威圧感と迫力が半端なくて僕もあんな先輩になりたいって思いました。」
- 「これから大変なこともあると思うんですけど、乗り越えていきたいと思いました」
新型コロナの影響でブランクがありましたが、自分たちなりの伝統を作ることができ、また次の世代に引き継いで伝統をより良くしていって欲しいと語る籾田団長。
大宮高校の新たな伝統がまた後輩達へと受け継がれていきます。