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2024年02月26日
年々手口が巧妙化 スマホをきっかけとした消費者トラブル(2024年02月24日放送)
最近増えているスマートフォンをきっかけとした消費者トラブル。
SNS上に出てくる広告や、一見お得なネット通販をきっかけにトラブルに巻き込まれるケースが増えています。
街の声
- イヤホンを通販で買ったが届かなかった。一度問い合わせたが、うやむやになりそのまま連絡が取れなくなってお金も返ってこなかった。安いので買ったら騙されたみたいな感じ。
- 写真と違うものが来たり 色が全く違うものが届いたりしたことがある。一度だけ問い合わせたこともあるが「日本語じゃない」回答が来たので、そのまま。安かったから仕方ない。そこまで気にしていない。
- 安い価格だったので注文してみたら、同じものが4つ届いて定期購入になっていた。自分がちゃんと見てなかったのかもしれないが、広告では「定期購入なし」となっていた。
商品やサービスに関する相談を受け付ける県消費生活センターには、去年4月から今年1月末までに3921件の相談が寄せられました。中でも相談が増えているのがSNSの広告を通じたトラブルです。
最近増えているSNS広告の「副業トラブル」
収入を得るためにサイトに登録したはずが、結果的に業者に高額な金額を払ってしまう事態に陥る「副業トラブル 」。
去年4月から今年1月末までに県消費生活センターに寄せられた副業トラブルに関する相談件数は45件です。
年代別に見ると10代~60代まで幅広い年代の人が被害に遭っています。
県消費生活センターの濱﨑俊一所長は、「実態がつかめていなかったり、会社組織であったとしてもすぐに解散をして 、その後の対応・交渉ができない。被害を救済するのが非常に難しい状況」と話します。
消費生活センターに実際に寄せられた副業トラブルの具体例
- 被害者AさんはSNS上に出てきた「簡単に稼げる0円から始められる」といった広告から副業サイトに登録。業者とのメッセージのやり取りが始まります。
- 副業を始める前に、教材を2万円で購入。実際に教材も届く。
- ノウハウ通りにやってみが、実際には稼ぐことができなかったため、「マニュアル通りにやっているのですが稼げません」といったメッセージを業者に送る。
- 確実に稼ぐためにサポートプランに入るよう指示をされる。いくつかのプランが設けられていて「金額が高くなるほどサポートは手厚くなりますので必ず元が取れるような仕組みになっています」と促される。
- Aさんは「支払えません」と断るが、「元は必ず取れるのでまずは消費者金融でお金を借りてください」と借金をするように要求され、お金を借りさせられて指定の口座にお金を振り込む。
- Aさんはサポートプランに入ったものの思ったようなサポートは受けられず、収入を 得ることができなかったため、多額の借金を抱え消費生活センターに相談。
一般的にこのようなケースでお金を取り戻すことは難しいとされています。
県消費生活センター 濱﨑俊一所長は「簡単にお金が稼げる短時間で高収入という話はまずありえない。それ自体を怪しいと思うことが第一。さらにこうした副業は借金までしてやるものではないので、高額なお金を要求された時点でおかしいと気づいてほしい」と話します。
他にもネット通販での意図しない定期購入トラブルも増えています。
こうしたトラブルを防ぐには、いざという時のためにスクリーンショットなどで証拠を残しておくことも必要です。
購入に関してトラブルや困ったことがある際には一人で悩まず 消費者ホットライン「188」にすぐ相談することも大切です。
スマホは手軽で便利ですがその一方で自分たちに判断は委ねられています。
よく考えてトラブルに巻き込まれないようにしていきましょう。