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2022年01月31日
17町村で5年連続トップ 移住者増加 川南町の魅力とは!(2022年01月29日放送)
県外からの移住世帯数は、右肩上がりに増加しており、昨年度は過去最多の755世帯となりました。
今回は、移住者が増える町「川南町」の魅力に迫りました。
コロナ禍での地方回帰も追い風となり、昨年度の移住者数が過去最多となった宮崎県。
そのうち17町村の中で5年連続トップを誇り、移住者の心を惹きつけているのが、宮崎県の中央部に位置する川南町。
明治以降の農地開拓事業で、日本三大開拓地として全国から移住者を受け入れ、川南合衆国とも呼ばれています。
そこに今、移住者が集まる理由の一つとして「サーフィン移住」があります。
日向灘に面する川南町には、一級のサーフポイントが点在し、南北に開けた一直線の海岸に上質な波が押し寄せます。その海に魅せられて移住してくるサーファーが多いのです。
サーフィン移住をした堀田耕市さん(63)・亜紀子さん(49)ご夫婦に話を伺いました。耕市さんは、30歳の時にサーフィンを楽しむため、友人と一緒に川南町の伊倉浜へ。
温かく迎え入れてくれた地域の人たちと上質な波に魅了され、通い続けること30年!おととし、念願の移住を叶えました。
- 【話:堀田耕市さん・亜紀子さん】
サーフィンで通ううちに、ここに住めたら良いなと思うようになって、妻を引っ張り込んで行くぞという感じで移住しました。転機をもらえるチャンスは自分だけの人生だとないことなので、チャンスだと思って行こうとすぐ決心しました。
川南は他のサーフポイントと比べ人が少なく、良い波を独り占めできる穴場スポット。
波自体はいつも高得点がつく波はでないけれど、僕はここの波が好きですし、性に合っていると思います。
川南ライフを満喫する堀田さん。実は、自宅の横でメキシコ料理のカフェ「Mex × cafe」をオープン!
タコスとコーヒーで海上がりのサーファーのからだを暖めます。
地元にすっかり馴染む堀田さんのお店からは、サーフポイントの入り口が見えます。
- 【話:堀田耕市さん・亜紀子さん】
歩いてサーフィンに行くことが僕の夢だったんですよ。三重にいる時は、片道3時間かけて海に行っていたので、歩いて行けるという夢がやっと叶いました。いろんな人とありがたい出会いがあってここにいるので、この土地に住めていることも含めて本当にありがたいです。川南町の方は親切で優しくて、とにかくどなたも温かいです。この形がずっと続けば良いと思うし、このお店があることで少しでも町に貢献できればと思います。
川南町の魅力はサーフィンだけではありません。移住増加の裏には、町独自のこんな取り組みがありました。
川南町への移住が増えるもう一つの理由、それは農業です。川南町では、町やJAなどが連携し、新規就農者研修事業など農業を始める移住者をサポートしています。
新規就農者研修事業
専用のハウスで2年間研修、川南町特産「さららピーマン」の栽培から収穫までを学びます。
この制度を使って農家としての一歩を踏み出した移住者がいます。
1期生の保坂政孝さん(40)と美幸さん(36)のご夫婦です。
2018年に福岡県から移住し、おととし就農しました。現在20aのハウスでピーマンを栽培しています。
- 【話:保坂政孝さん(40)・美幸さん(36)】
仕事がバラバラでなかなか夫婦の時間がつくれないことが多かったので、もっと2人の時間が欲しいと思い移住を決めました。
保坂さんは移住先を探すため、車で日本一周して移住先を川南町に決めました。
- 【話:保坂政孝さん(40)】
研修制度があるのは正直すごくありがたかったです。農業については全く分からなかったので、ゼロから教えてもらえると聞いてすごく魅力的だと思いました。
農業経験が全くなかった2人。
農業研修を行う自治体は他にもありますが、決め手となったのは、就農後の手厚いサポートです。
就農後の支援として、町やJAが農地を探して購入、農業用ハウスを15年間リースしてくれます。
こうした支援もあり、保坂さんのピーマン作りも軌道に乗り始めています。
- 【話:JA尾鈴ピーマン部会 網代宗章さん】
ハウスの点数は85点。2人で2反(20a)分を作業しながらここまでやれるのは、ほぼ100点に近い状態で、何の問題もないと思います。 - 【話:保坂政孝さん(40)】
これから3年、5年と頑張って農業を続けて、早く一人前の農家として認められたいという思いもあるし、そうすることで川南町、宮崎のためになるのかなと思っています。そのためにも2人でこれから一生懸命頑張っていきたいです。
新たな土地で奮闘する移住者の姿は希望に満ち溢れています。