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特集
2019年11月11日
症状がないまま進行する「糖尿病」とは?(2019年11月09日放送)
11月14日は世界糖尿病デー。
血糖値が高い状態が続く病気「糖尿病」。今回はこの糖尿病について特集しました。
<なぜ血糖値が高いと体に悪いのか?>
食べた物が胃で消化されたあと、炭水化物や糖質はブドウ糖として体内に吸収されます。
血管を通って全身にブドウ糖は送られています。
このブドウ糖は筋肉や脳・内臓など体のあらゆる臓器や組織のエネルギー源となっています。
しかしこのブドウ糖が過剰になると全身の血管が傷ついて動脈硬化の原因となり悪い症状を引き起こしてします。
これが「糖尿病」なのです。
<なぜブドウ糖が過剰になってしまうのか?>
過剰なブドウ糖を抑制するインスリンがブドウ糖を消費するための鍵となります。
このインスリンはブドウ糖が体の細胞に入るために膵臓から分泌され細胞の扉を開いてくれる働きをします。
糖尿病になりインスリンの働きが悪くなると体の中でブドウ糖が増えすぎてしまうのです。
<糖尿病はどんな病気?>
糖尿病には4つに分類されています。
- 1型糖尿病・・・主に自己免疫が関係する
- 2型糖尿病・・・主に生活習慣が関係する
- 妊娠糖尿病・・・妊娠が関係する
- その他の糖尿病・・・主に疾患等が関係する
2型の糖尿病は糖尿病患者全体の90パーセントを占め、食べ過ぎや運動不足などの生活習慣が原因です。
それに伴い肥満になることで糖尿病の発症率が上がってしまいます。
<糖尿病の症状とは?>
糖尿病は「症状がないのが症状」と言われるほど自覚症状が出にくい病気です。
自覚症状がないまま暴飲暴食を繰り返すことで病気を進行させてしまいます。
全身の血管が痛んできて大きな血管がやられると脳梗塞や心筋梗塞になり、小さい血管がやられてしまうと三代合併症と呼ばれるものが出てしまいます。
<三代合併症とは?>
- 糖尿秒神経障害・・・神経の働きに障害がおこり、手足にしびれが出たり感覚が麻痺したりする。さらに足の壊疽も引き起こし切断する場合もある。
- 糖尿病網膜症・・・網膜の血管が傷つくことで出血や網膜剥離を引き起こし、視力低下や失明につながる。
- 糖尿病腎症・・・腎臓の毛細血管が傷つけられ腎臓の昨日低下につながる。進行すると腎不全になり透析治療が必要となる。
<合併症を発祥するとどうなるのか?>
糖尿病を発症して5年くらいで神経に障害が出ると言われ、神経→目→腎臓の順に合併症は重なっていきます。
なかなか症状がでない病気だからこそ定期的に健康診断を受けて早く対応すれば糖尿病とその合併症は予防できます。
<どうすれば糖尿病を予防することができるのか?>
バランスのとれた食事と適度な運動が大切です。
児玉アナのある日の昼食を見てみると、ピラフ×パスタの炭水化物のみの食事。
これは血糖値を急激に上げてしまうので一番避けないといけない食事の仕方です。
そして夕食。
魚や野菜などバランスがとれた食事ですが、これを食べた後に寝るだけなので少し量が多いです。
適性の量は一人用のおぼんに乗るくらいが目安です。
学校の給食をイメージしてみてください。
食べる順番にもポイントがあります。
野菜から先にたべることが大切です。野菜から先に食べることで血糖値の急激な上昇を防ぐことができます。
「毎日体重を測ってバランスの良い食事を心がける」ということが大切です。