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2019年09月16日
高齢者の送迎に乗り合いレンタカー(2019年9月14日放送)
宮崎市の青島・内海地区で先月から始まった新たな取り組み「乗り合いレンタカー」。
65歳以上の高齢者が4割を占めているこちらの地区では、車の運転が困難な高齢者を対象に派遣されたドライバーがレンタカーを使って目的地や自宅まで送迎する実証実験が行われています。
青島・内海地区には現在病院と大型スーパーが1軒ずつありますが、住民アンケートによると高齢者の約8割が通院・通所、買い物で地区の外まで足を運んでいることがわかりました。
青島・内海地区コミュニティ交通検討会の長友安隆会長は「この地区に交通困難のお年寄りが100人弱いるというアンケート結果があり、そんなに困っているのかということで高齢者に病院や買い物に安心して行っていただきたいという思いから検討会が発足した。」と話します。
【利用方法】
- STEP1:近所の住民が3人~4人のグループを作っていつ誰とどこに行くかを決める。
- STEP2:代表者がドライバー派遣会社とレンタカー会社に電話で事前予約する。
- STEP3:予約当日にドライバーがレンタカーで送迎してくれる。
地元の女性グループ「浜のばんこ会」では交流会の際、このサービスを利用しています。
利用者は運転免許を持っておらず普段は公共交通機関や家族・近所の方の送迎で移動していますが、この日は乗り合いレンタカーを利用して青島から本郷のスーパーまで出かけました。
利用者はたくさんの商品を安心して買うことができ、家の前まで送ってもらえることで助かっています。
さらに近所でグループを作るため、知り合いとの乗り合いになるのでそこも安心な部分だと話していました。
この実験はトヨタ自動車が設立した財団からの助成金を活用して実験期間である10月末までは無料で利用できますが、来年1月からは1台1時間1200円を予定しています。
青島・内海地区コミュニティ交通検討会の長友安隆会長は「趣味や買い物、コミュニティとして芽生えればと希望している。家族やご近所さんに病院の送迎をお願いするのもストレスがあると聞いたので少しでも自由に、自分から自発的に移動できるような環境を整えるのが青島・内海地区として最善かと思う。」と考えています。
青島・内海地区では今後はこの実験結果を活かして2020年1月からは試験運行(1年間)、21年春から本格的なサービス導入を目指し将来的には地域で回せる仕組みを作りたいと考えています。